2006 Fiscal Year Annual Research Report
オリゴデンドロサイトの分化タイミングを決定する細胞内分子時計の解明
Project/Area Number |
16300109
|
Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
徳元 康人 東京大学, 大学院工学系研究科, 特任講師 (70261170)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
藤川 浩一 兵庫医科大学, 医学部, 講師 (40312136)
山本 英幸 兵庫医科大学, 医学部, 助手 (70373529)
芋川 浩 福岡県立大学, 看護学部, 助教授 (90373274)
|
Keywords | オリゴデンドロサイト / 発生分化 / 生物時計 / 甲状腺ホルモン / 脳・神経 |
Research Abstract |
本研究開始時(平成16年度)より、分化刺激を受けたオリゴデンドロサイト前駆細胞(OPC)において、特異的に発現増加が見られる未知遺伝子R71の解析を行って来た。R71特異的抗体を作製し、さらにR71ノックアウトマウスを作製すべく、ノックアウトコンストラクトの作製を済ませ、ES細胞で相同的組み替えを行い、クローンのスクリーニングまで進めていたが、テキサス大学ベイラー校のPereira-Smith, O.M.らに先を越される結果となった(Mol.Cell.Biol.24(19),8366-8373)。彼らの報告を見るとR71ノックアウトマウスは正常に発生し、取り立てて顕著な異常は見られない。また、生殖能力のあるホモ欠損体の子孫を産生し、産子数も野生型と変わりなかった。産子の雄雌比も1:1であった。また肝心のオリゴデンドロサイトの発生であるが、脳も脊髄も解剖所見上異常を認めず、運動特性も正常であったので、R71遺伝子はオリゴデンドロサイトの発生・分化に何らかの関与をしてはいるが、必須の遺伝子ではないと思われる。このようにR71遺伝子については、このように残念な結論が出たので、今一度原点に立ち返って時間依存的にOPC内で発現の変化が見られる遺伝子をDNA chipを用いて網羅的に検索する事にした。生後7日齢のSDラットの視神経より純化培養したOPCから培養開始4日目、8日目、10日目の時点でmRNAを抽出しPCRで増幅した後にcRNA合成を行いDNA Chip解析を行った。解析した遺伝子は31,500である。その結果、8日目、10日目の両方で4日目サンプルより発現量の増大が2倍以上見られた15遺伝子、それとは逆に8日目、10日目の両方で4日目サンプルより発現量の減少が2倍以上見られた11遺伝子を同定する事に成功した。
|
Research Products
(5 results)
-
[Journal Article] Rb is critical in a mammalian tissue stem cell population.2007
Author(s)
Wenzel PL, Wu L, de Bruin A, Chong JL, Chen WY, Dureska G, Sites E, Pan T, Sharma A, Huang K, Ridgway R, Mosaliganti K, Sharp R, Machiraju R, Saltz J, Yamamoto H, Cross JC, Robinson ML, Leone G.
-
Journal Title
Genes & Development 21(1)
Pages: 85-97
-
-
[Journal Article] The linoleic acid derivative DCP-LA selectively activates PKC-epsilon, possibly binding to the phosphatidylserine binding site.2006
Author(s)
Kanno T, Yamamoto H, Yaguchi T, Hi R, Mukasa T, Fujikawa H, Nagata T, Yamamoto S, Tanaka A, Nishizaki T
-
Journal Title
Journal of Lipid Research. 47(6)
Pages: 1146-1156
-
-
[Journal Article] Beneficial effect of intracellular free high-mannose oligosaccharides on cryopreservation of mammalian cells and proteins.2006
Author(s)
Watanabe K, Yaguchi T, Yang D, Kanno T, Nagai K, Yamamoto S, Fujikawa H, Yamamoto H, Nagata T, Tashiro C, Nishizaki T.
-
Journal Title
Cryobiology 53(3)
Pages: 330-335