2006 Fiscal Year Annual Research Report
数学科授業における教授行動・学習行動の連関に関する国際比較研究
Project/Area Number |
16300249
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Research Institution | University of Tsukuba |
Principal Investigator |
清水 美憲 筑波大学, 人間総合科学研究科, 助教授 (90226259)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
藤井 斉亮 東京学芸大学, 教育学部, 教授 (60199289)
関口 靖広 山口大学, 教育学部, 教授 (40236089)
中村 光一 東京学芸大学, 教育学部, 教授 (80225218)
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Keywords | 数学科 / 授業 / 国際比較 / 教授行動 / 学習行動 / 学習者 / LPS / 社会・数学的規範 |
Research Abstract |
3年間の研究計画の最終年度に当たる平成18年度においては,前年度までに行ってきた授業データ,及び授業者や学習者に対する授業後のインタビューデータの分析をさらに推進するとともに,得られた知見・研究成果の発表と研究報告書の作成を行った。 1授業データ・インタビューデータの分析 昨年度に引き続き,日本を含む5カ国の授業データについて,教師の教授行動に対する生徒の学習行動の対応,教室における規範の形成,社会的な意味構成などに焦点を当てて分析した。その結果,数学科授業には多様な社会・数学的規範が関わっていること,授業者が板書を通して学習者の学習行動を教授行動に関連させていること,学習者は「自力解決場面」で授業の展開に意味づけを与えるための基点となる活動を行っていることなどが明らかになった。また,授業者と学習者の授業知覚の差異を探求すること,「集団思考」として特徴づけられる授業の過程を授業者と学習者の両者の立場から明らかにすること等,本研究の分析結果に基づいて,授業の国際比較研究の検討課題を明らかにした。 2研究成果の発表 上記1の結果を含め,これまでに得られた研究の成果について,数学教育に関する心理学国際学会年会(チェコ共和国),日本科学教育学会年会,日本数学教育学会論文発表会等,国内外の学会で発表した。 3研究報告書の作成 本研究成果の一部を,海外共同研究者(D.Clarkeメルボルン大学教授)らとともにまとめ,英文の書籍として刊行した。また,この書籍に掲載した研究成果の一部も収録する形で,本研究全体のまとめとなる冊子体の国内報告書を刊行した。
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Research Products
(5 results)