2005 Fiscal Year Annual Research Report
廃プラスチック有害臭素の管理手法〜安全な焼却処理技術と効率的な分析技術の開発〜
Project/Area Number |
16310053
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Research Institution | Yokohama National University |
Principal Investigator |
亀屋 隆志 横浜国立大学, 大学院・工学研究院, 助教授 (70262467)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
小林 剛 安心・安全の科学研究教育センター, 助教授 (60293172)
浦野 紘平 横浜国立大学, 大学院・環境情報研究院, 教授 (60018009)
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Keywords | 廃プラスチック / プラスチックリサイクル / 臭素系難燃剤 / 焼却処理 / ダイオキシン類 / 排ガスモニタリング / 産業廃棄物焼却炉 / 適正処理・処分 |
Research Abstract |
本研究では、有機塩素化合物と類似した構造を有し、また同等以上の有害性が懸念される「有機臭素化合物」を難燃剤として含む廃プラスチックに着目し、それらを安全・確実に適正に処理できるようにするため、既存の廃棄物焼却炉に適用可能な臭素系難燃剤含有廃プラスチックの安全な焼却条件と、生成する有害物の種類およびその生成条件などについて、ベンチスケール装置での実験的検討を行った。 まず、難燃剤含有廃プラスチックに対しての焼却処理の有効性を示すため、H16年度に引き続き、各種条件での焼却実験を行うことにより、廃プラスチックの安定した気化条件や、焼却における有害物生成に関与する各種変動要因を明らかにし、焼却処理を安全に活用するための技術データの蓄積をはかった。廃棄物の不完全燃焼の指標であり、ダイオキシン類等の生成抑制のための指標のひとつとされる一酸化炭素をモニターとして、廃プラスチックの投入量や、酸素供給量、ガス滞留時間、ガス温度などの関係を検討した。また、有害性が懸念される難燃剤やその主な分解物の個別分析を行うとともに、確実なダイオキシン類縁物等の有害物を発生させない適切な負荷条件における実証プレ試験を行い、安全・確実に焼却処理が可能であることを示した。ロータリーキルン炉では、炉の形状やガスの流れ、廃棄物の流れ、廃棄物の性状などによつて、炉ごとに処理特性が異なるため、一次燃焼および二次燃焼の二段のキルン炉において、焼却物の投入位置や、投入位置での各温度における廃プラスチックのガス化速度、二次燃焼炉の有無などが処理性能に与える影響をベンチスケール装置において検討した。
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