2006 Fiscal Year Annual Research Report
五山禅宗寺院に伝わる典籍の総合的な調査研究-建仁寺両足院所蔵本を中心に-
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16320046
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Research Institution | Kyoto National Museum |
Principal Investigator |
赤尾 栄慶 独立行政法人国立博物館京都国立博物館, 学芸課, 企画室長 (20175764)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
金 文京 京都大学, 人文科学研究所, 教授 (60127074)
井上 進 名古屋大学, 文学研究科, 教授 (40168448)
藤本 幸夫 富山大学, 人文学部, 教授 (70093458)
山城 喜憲 慶應大学, 斯道文庫, 教授 (30158175)
西上 実 独立行政法人国立博物館京都国立博物館, 学芸課, 上席研究員 (40142632)
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Keywords | 両足院 / 五山文学 / 五山版 / 明版 / 禅宗寺院 |
Research Abstract |
今年度は、4回の調査を実施し、両足院所蔵の版本や古写本などの典籍類のうち、ほぼ第30箱から第70箱までの書名・法量・装訂・外題・首題・尾題・版式・行数・訓点・奥書・刊記などを詳しく調査し、それぞれを調書に記入した。 これまでの調査概要としては、江戸時代の仏教書が大半を占めているが、しばしば中国・明時代の版本の復刻と見られる典籍が収蔵されていることがわかった。その中でも、特に重要と思われるのは、第33箱に納められている版本類である。中国の版本としては、明時代の崇禎十七年(1644)の刊記がある『禅林宝訓』一冊の存在を確認し、朝鮮本では、『緇門警訓二巻続集一巻』が十六世紀中頃、江原道・表訓寺において刊行されたと見られることがわかった。また五山版では、嘉慶元年(1387)の刊記がある『冥枢会要』三冊を確認したが、詳しく調査した結果、江戸時代の後摺りと見られることがわかった。後摺りか否かは、実際に調査をしないと確認出来ない問題である。このように、第33箱には中国・朝鮮・日本という漢字文化圏三国にわたる版本類が納められていることから、この点でも両足院の蔵書の重要性や特徴をよく表している。合わせて、関連資料として静嘉堂文庫の宋版の調査とその資料収集を行った。 両足院所蔵の朝鮮通信史関係の資料も順次調査を行い、その概要をまとめるところである。 研究協力者として中国文学の碩学興膳宏・京都国立博物館前館長(京都大学名誉教授)と朝鮮通信史の研究では第一人者である米谷均氏の参加を得た。
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Research Products
(2 results)