Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
壇辻 正剛 京都大学, 学術情報メディアセンター, 教授 (10188469)
田地野 彰 京都大学, 大学院・人間・環境学研究科, 助教授 (80289264)
浅田 健太朗 京都大学, 大学院・人間・環境学研究科, 助手 (50346045)
坪田 康 京都大学, 学術情報メディアセンター, 助手 (50362421)
河上 B.J.志貴子 京都大学, 学術情報メディアセンター, 助手 (00362418)
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Research Abstract |
フランス語の自律学習型CALLの研究については,CALL教材(CD-ROM)を作成し,自律学習型授業を実験的に実施した。CALL教材を用いて自律学習が円滑におこなえるように,教材の一部についてではあるがclear navigationを実現した。具体的には,学習する対象を明確化し,目的,重要度,難易度,学習の仕方についての解説を教材の中に加えた。また,京都大学の初級文法の2つのクラスで,後期(約4ヶ月)に自律学習型授業をおこなった。学生は,教室外で好きな時間にCALL教材を用いて学習し,各課の試験のみを1週間に1度の割合で教室に集合しておこなった。その結果,学習効果の測定など次年度以降の研究課題に関連しているいくつかの問題点があきらかになった。自律学習を実施し,内発的動機づけを高めるためには,Deci & Ryanの「自己決定理論」で主張されているように3つの欲求を満たすだけでは不十分で,特に英語以外の外国語の場合には,その外国語を学習する意義を十分に学習者に説明する必要がある。つまり,動機づけの源泉が必要である。また,他律的な日本の学生に適した自律学習の仕方を開発する必要がある。 英語自律学習型CALL教材の研究においては,キーボードによるテキスト入力ではなく,コンピュータと学習者が直接音声で応答する自律学習システムの研究を推進した。本年度は主に基礎的な研究として文献収集,音声入出力システムの基本設計に関する検討を行った。 自律学習型CALL教材の効果を測定するための立案をおこない,次年度以降のアンケート調査の準備は整いつつある。自律学習型CALLを実施するための最適支援環境の研究については,ウエブサイトを作成するためのソフトウエアMoodleを導入し,運用を始めた。日本の大学生に適した自律学習の仕方の研究については,本年度は文献収集をおこなった。
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