2004 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
16320082
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (B)
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Research Institution | Joshibi University of Art and Design |
Principal Investigator |
原 聖 女子美術大学, 芸術学部, 教授 (20180995)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
林 正寛 女子美術大学, 芸術学部, 教授 (30164966)
藤井 毅 東京外国語大学, 外国語学部, 教授 (20199285)
土屋 礼子 大阪市立大学, 大学院・文学研究科, 助教授 (00275504)
安田 敏朗 一橋大学, 大学院・言語社会研究科, 助教授 (80283670)
桜井 隆 明海大学, 外国語学部, 教授 (60255031)
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Keywords | 多言語社会論 / 多言語主義 / 多言語地域 / 少数言語 / 多言語状況 / 多言語ビラ / 言語法 / 言語政策 |
Research Abstract |
本年度は、研究代表者・分担者による研究分担テーマとその調査研究方法を検討する集会を、6月(東京)、8月(鳥取県米子市)、10月(東京)、11月(長野県駒ヶ根市)、1月(大阪)と5回開催した。検討の結果、個別研究テーマについては、次のようになった。欧州班では、原聖は、16世紀半ばから17世紀半ばまで欧州全域で出版された多言語会話帳の生成過程の調査を行う。定松文は、19世紀コルシカのヴァンデッタと言語の関係を、社会的慣習・制度のなかで分析する。木村護郎クリストフは、ソルブとコーンウォールという2つの極少数言語の社会的機能の変遷を比較する。渋谷謙次郎は、1990年代ロシアの民族関係立法における多言語主義を歴史的に検討する。松村一登は、フィンランド湾周辺地域の多言語地域としての歴史を分析する。山下仁は、第2次大戦後ドイツの外国人労働者と多言語問題を考える。佐野直子は、フランス19世紀のロマン主義の起源とロマンス語の形成過程を調査する。欧州以外では、林正寛は、東シナ海中世後期の倭寇語の存在可能性を探る。藤井毅は、第2次大戦期、東南アジアの多言語戦争ビラを調査する。砂野幸稔は、セネガルにおける多言語状況とフランス語使用を歴史的に検討する。安田敏朗は、日本の植民地における歴史再構成と多言語状況を20世紀前半について調査する。ましこひでのりは、戦後東アジアの言語政策を日本の状況と比較する。桜井隆は、アフリカーンス語を軸として、南アフリカ言語政策史を論じる。渡邊日日は、ブリヤート共和国の学校教育における多言語状況について調査する。藤井宮西久美子は、台湾における近現代史からみた多言語社会の生成と発展について分析する。土屋礼子は、第2次対戦下での対日心理戦におけるメディアの多言語性を探る。以上の個別テーマの調査研究をもとにして、多言語社会生成の歴史的条件を検討することになる。
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