2005 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
16320082
|
Research Institution | Joshibi University of Art and Design |
Principal Investigator |
原 聖 女子美術大学, 芸術学部, 教授 (20180995)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
林 正寛 女子美術大学, 芸術学部, 教授 (30164966)
藤井 毅 東京外国語大学, 外国語学部, 教授 (20199285)
土屋 礼子 大阪市立大学, 大学院・大学研究科, 助教授 (00275504)
安田 敏朗 一橋大学, 大学院・言語社会研究科, 助教授 (80283670)
桜井 隆 明海大学, 外国語学部, 教授 (60255031)
|
Keywords | 多言語社会論 / 多言語主義 / 多言語地域 / 少数言語 / 言語法 / 言語政策 / 社会言語学 / 言語社会史 |
Research Abstract |
本年度は、研究代表者・分担者によって昨年度確認したそれぞれの個別の調査項目について、調査研究を次のように行った。欧州班では、原聖が8月から9月にかけてフランスにおいて、山下仁が9月にドイツにおいて、定松文が2月にフランスにおいて、佐野直子が同じく2月にフランスにおいて文献調査を行った。欧州班以外では、藤井毅が7月にイギリスにおいて、砂野幸稔が2月にフランスとセネガルで、安田敏朗が6月と8月に韓国とベトナムにおいて、桜井隆が9月に南アフリカで、藤井久美子が9月に台湾において、土屋礼子が3月にイギリスにおいて文献調査を行った。木村護郎クリストフ、渋谷謙次郎、松村一登の3人は、国内調査に振り替えて文献調査を行った。林正寛、渡邊日日、ましこひでのりの3人は、それぞれの調査項目に関して来年度の調査を予定している。なお今年度の調査の準備のための集会を6月に東京で開催し、3月に、現地における文献調査の中間報告に基づいて、検討を行うための集会を岐阜県下呂市で3日間にわたり開催した。調査地、調査項目が多岐にわたるので、その分析検討にはさらに時間が必要だが、欧州のなかでは西欧と東欧、欧州以外ではアジアとそれ以外の地域での多言語状況のさまざまなレベルでの落差が明らかになった。たとえば欧州ではEUにおける法制面での多言語化の進展とそれ以外の地域の遅延状況、欧州以外では、書きことばの多言語的状況が歴史的に長く存在する南アジアから東アジアにかけての状況と、それ以外の地域における英語の寡占化傾向の違いである。来年度は研究代表者・分担者の個別テーマの調査のさらなる分析を踏まえて、多言語社会生成の歴史的条件を総合的に検討することになるが、夏に研究代表者・分担者による検討合宿を行い、秋には公開の検討集会の開催を予定している。
|