2004 Fiscal Year Annual Research Report
女性生活文化交流史研究-異文化の文物の流通に着目して-
Project/Area Number |
16320084
|
Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (B)
|
Research Institution | Kyoto Tachibana University |
Principal Investigator |
横田 冬彦 京都橘大学, (京都橘女子大学)・文学部, 教授 (70166883)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
広田 昌希 京都橘大学, (京都橘女子大学)・文学部, 教授 (30002744)
田端 泰子 京都橘大学, (京都橘女子大学)・文学部, 教授 (20088016)
弓場 紀知 京都橘大学, (京都橘女子大学)・文学部, 教授 (70367960)
松浦 京子 京都橘大学, (京都橘女子大学)・文学部, 教授 (60238954)
細川 涼一 京都橘大学, (京都橘女子大学)・文学部, 教授 (20219190)
|
Keywords | 異文化交流 / 女性史 / 生活史 / 比較社会史 / 日本:中国:西南アジア:ヨーロッパ |
Research Abstract |
1、文化交流史にかかわる研究会・研究合宿をおこない、日本近代の化粧品を素材とした女性生活文化史・イギリス近代における舶載品移入との関連からみた女性生活史、シルクロードにおける陶磁器研究の現状などの報告を得た。これらを通じて、特にヨーロッパ上層階級の生活文化の中にオリエンタルな舶載品陶磁器・漆器などがステイタスシンボルとしての役割を果たしていること、日本の化粧品については、江戸時代以来のものに加えて、明治に入って、薬効やフランス製であることなどを強調した輸入品が上層階層に広まることなど、階層分化や差別化の視点、あるいは衛生観念をはじめとした生活意識の多様なあり方との関連などが指摘された。 なお、本研究の分担者は交流史に直接には関わらないものも含めて、11業績一覧にも示したように、女性生活文化史のさまざまな側面を明らかにし、それを公表した。 2、舶載品の交流リストの作成については、日本近代を中心に、雑誌・新聞類を中心に網羅的な検索を調査補助員の協力も得ながら進めている。また、イギリス近代生活誌、敦煌石窟調査資料集などの文献収集をおこない、リスト作成にむけて準備中である。また、日本近世の異文化意識にかかわって、近世の世界図や諸国の男女風俗を描いた「万国人物図」などの資料を収集し、特に異国風俗への意識を分析した。 3、東南アジアの小乗仏教、中国の大乗仏教、チベット仏教の混合する地帯として、また中国から東南アジアへ抜けるシルクロードとして、中国雲南省の調査を行い、仏教文化の混合状況をはじめ、少数民族の生活文化圏や女性の地位や生活についての聞き取り調査をおこなった。 4、今年度は国際シンポジウムは開催できなかったが、来年度に準備中。
|
Research Products
(20 results)