2007 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
16320089
|
Research Institution | Kyushu University |
Principal Investigator |
佐伯 弘次 Kyushu University, 大学院・人文科学研究院, 教授 (70167419)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
坂上 康俊 九州大学, 大学院・人文科学研究院, 教授 (30162275)
山口 輝臣 九州大学, 大学院・人文科学研究院, 准教授 (20314974)
森平 雅彦 九州大学, 大学院・人文科学研穽院, 准教授 (50345245)
六反田 豊 東京大学, 大学院・人文社会系研究科, 准教授 (40220818)
桑野 栄治 久留米大学, 文学部, 准教授 (80243864)
|
Keywords | 国境 / 国際関係 / 日朝関係遺跡 / 韓国文集叢刊 |
Research Abstract |
19年7月に九州大学で研究会を開催し、坂上康俊「9〜10世紀日本の南方国境問題」、六反田豊「山口市、洞春寺所蔵『新編古今事文類聚』紙背朝鮮文書について」の研究報告を得た。坂上報告では、平安時代における日本の国境の問題について検討し、9世紀には南島は日本の境界領域と認識されていなかったが、10世紀になる南の境界に種子島まで含まれるようになったことが明らかにした。六反田報告では、新出の『新編古今事文類聚』紙背文書を検討し、それが1559年3月ごろの朝鮮国内文書であり、当時の朝鮮国内の社会情勢や国際関係を物語る史料であることを明らかにした。 19年10月〜11月に韓国慶尚南道沿海地域と巨済島の日朝関係遺跡調査を行った。高麗末に倭冠対策で築造された合浦城、壬辰倭乱で活躍した李舜臣の関係遺跡、13世紀に蒙古・高麗使節が日本渡海のために訪れた巨済島多大浦、朝鮮時代前期に朝鮮海域に出漁した対馬漁民を監督した巨済島知世浦、高麗・朝鮮時代の城、駅、朝鮮前期の日本向けの貿易港三浦の一つ齊浦、壬辰倭乱時の倭城等の現地調査を行い、中近世日朝関係に関する認識を深めた。 前年度に引き続き、代表的な朝鮮文集の集成である『韓国文集叢刊』から日本関係記事の抽出作業を行い、壬辰倭乱以前の記事抽出を完了し、報告書にCD-ROMで添付した。 最終年度にあたり、4年間の研究成果を集成し、7編の論考と付録「『韓国文集叢刊』日本関係記事データベース」を収録した研究成果報告書を完成させた。
|
Research Products
(26 results)