2004 Fiscal Year Annual Research Report
文字瓦・墨書土器のデータベース構築と地域社会の研究
Project/Area Number |
16320093
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (B)
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Research Institution | Meiji University |
Principal Investigator |
吉村 武彦 明治大学, 文学部, 教授 (50011367)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
佐々木 憲一 明治大学, 文学部, 助教授 (20318661)
杉原 重夫 明治大学, 文学部, 教授 (90061978)
加藤 友康 東京大学, 史料編纂所, 教授 (00114439)
川尻 秋生 早稲田大学, 文学学術院, 講師 (70250173)
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Keywords | 出土文字資料 / 文字瓦 / 墨書土器 / 墨 / 木簡 / 古代瓦 / 地域研究 / 寺院遺跡 |
Research Abstract |
1、出土文字の集成と研究 (1)文字瓦に関する研究文献・報告書を集め、文献目録をデータベース化する作業を継続中である。五斗蒔遺跡出土の文字瓦については、千葉県栄町教育委員会の協力を得て、全出土瓦の再調査を行っている。このほか、台渡里廃寺、下野国分寺、大野寺、島根県立博物館の平塚コレクション所蔵の武蔵国分寺瓦、辰馬考古資料館の茨城県の瓦調査を実施した。平塚コレクションの文字瓦では、旧来の釈読文を訂正するなど、新知見も少なくない。 (2)墨書土器の文献データベースは、文献を収集して1500点強にまでなった。早期に大学のホームページで公開したい。全国の墨書土器簡易版データベース(釈文・遺跡名・所在地・出典データ)は、2001年以降の補訂作業を進行させた。全国的にみるとばらつきがあるが、来年度の半ばには公開したい。また、千葉県に関しては、詳細なデータベースの作成に向けて、報告書等からパソコンにデータ入力を精力的に行っている。 (3)墨の研究については、和歌山県で現代の墨製作を調査した。 2、文字資料を用いた地域研究 今年度は、出土文字資料の集成を重視したが、明治大学の古代学研究所との協力で柴田博子氏「九州の出土文字資料」、出越茂和「北陸の古代墨書土器」、田中俊明「韓国出土文字瓦の調査をめぐって」、高正龍「百済の刻印瓦について」の公開研究会を協力して開催した。そして、熊本の浄水寺石碑群・鞠智城出土木簡、福岡市の元岡・桑原遺跡出土の木簡・墨書土器調査を実施した。さらに韓国において、城山遺跡の木簡出土地の調査と、真興王巡狩碑の現地調査等を行った。また、伽耶諸国の墓地・王宮所在地の調査を行うとともに、出土遺物の系統的調査を実施できたので、韓国との比較研究を含め、今後の地域研究に成果が反映できる。
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Research Products
(11 results)