2006 Fiscal Year Annual Research Report
中国外交研究の再構築-外交史と現代外交研究間の断絶の克服と長期的視野の獲得-
Project/Area Number |
16330021
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
川島 真 東京大学, 大学院総合文化研究科, 助教授 (90301861)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
天児 慧 早稲田大学, 大学院・アジア太平洋研究科, 教授 (70150555)
茂木 敏夫 東京女子大学, 現代文化学部, 教授 (10239577)
岡本 隆司 京都府立大学, 現代文化学部, 助教授 (70260742)
青山 瑠妙 早稲田大学, 教育学部, 助教授 (20329022)
平野 聡 東京大学, 大学院法学政治学研究科, 教授 (00361460)
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Keywords | 中国外交 / 華夷思想 / ウェストファリア体制 / 周辺外交 / 連続・非連続 / パワーポリティクス / リアリスト / 主権 |
Research Abstract |
本研究は、世界の中国研究界の中で問題とされてきた、歴史研究と現代研究の間の分断状況を発展的に克服し、長期的な視野にたった研究を目指す。昨今、1949年を越境的に捉え、連続論の観点から歴史を再構成しようとする試みであるが、それらは必ずしも歴史研究と現代研究が共同でおこなっているわけではなく、両者は「ねじれ」、出あわない状態にあるという印象である。だが、本研究と基本的に方向性を同じくしたり、関連する研究計画も内外に存在する。国内では、申請者もメンバーである早大COEプログラム「現代アジア学の創生」における研究班「中国外交(史)研究会(清朝から現代に至る中国の外交に関して総合的な観点から研究を行う)」、また申請者が代表を務める「国際連盟における中国外交と日中関係-中国外交档案による「リットン史観」の克服-」などがそれであり、これらと協力しながら研究を進めている。平成17年度は、札幌で開催された国際政治学会で成果を報告すると共に、歴史方面を中心に、中国外交史研究会を東京で二度開催した。平成18年度は、(1)17年度同様に、早大との協力関係の下で研究会を継続的に開催し、具体的に岡本隆司により19世紀後半の中国と朝鮮の関係に関する報告がおこなわれた。他方、近代中国外交史研究会も東京、京都で三度開催した。大学院生を中心にした若手研究者に報告の機会を与えている。(2)国際政治学会での部会で協力者らが報告者となることで19世紀の中国をめぐる外交についての多元的な問題提起をおこなった。貴志俊彦を代表とする科研「不平等条約体制下の外国人の法的地位」と合同で、国際政治学会において部会を開催し、19世紀後半の東アジアの国際政治の変容過程について議論した。そして、(3)台湾の中国近代外交史網站http://archms1.sinica.edu.tw/foreign/index.htmlとの連携を深め、研究代表者が発掘した中国の外交官の日記の内容などを解読して公開している。(4)研究成果(論文集)の公刊に向けた準備をおこない、東京大学出版会との調整を進め、目次案を確定。次年度はこの論文集出版に向けての研究会開催を継続していく。(5)このほか、国際交流基金で「中国の外交」という市民向け講座を、研究代表者を中心にして組織し、青山も講演者として加わるなどした。この成果は、『中国の外交』として山川出版社から刊行予定。なお、本科研の活動状況はhttp://www.juris.hokudai.ac.jp/~shin/017/kaken-index.htmlにて随時公開されている。
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Research Products
(7 results)