2004 Fiscal Year Annual Research Report
知識基盤社会におけるイノベーション政策と持続的成長
Project/Area Number |
16330048
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (B)
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Research Institution | Kyushu University |
Principal Investigator |
大住 圭介 九州大学, 経済学研究院, 教授 (10109621)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
篠崎 彰彦 九州大学, 経済学研究院, 教授 (00315045)
大坂 仁 九州大学, 経済学研究院, 助教授 (90315044)
伊ヶ崎 大理 熊本学園大学, 経済学部, 助教授 (10336068)
池下 研一郎 金沢大学, 経済学部, 講師 (80363315)
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Keywords | 内生的成長 / イノベーション政策 / 持続的成長 / 人的資本 / 科学技術政策 / 東アジアの経済 / 所得分配 / 生産性分析 |
Research Abstract |
<池下研一郎> 1.知識基盤経済におけるイノベーション政策を適切に反映できる理論的フレームワークを構築することを1つの目標としていたが、そのために、邦文論文「発展途上国におけるイノベーション政策と持続的成長」と英文論文Capital Augumenting Innovation, Human Capital, and Growthを完成させた。これらの論文はR&Dを通じて生じる資本増加的イノベーション、人的資本の蓄積と経済成長の関係について数理的・理論的なフレームワークのもとで論じたものであり、既存の論文を大幅に拡充したものになっている。前者は2004年度の九州経済学会で報告した。後者の論文は2005年4月と6月に開催される国際コンファレンスで報告の予定である。 2.また、各国のイノベーション政策についての調査、イノベーションと経済政策に関する基礎的なデータや文献の収集を行った。 (1)大住、伊ヶ崎、池下の3名で、中国の上海のフクタン大学、上海財経大学、東北大学、精華大学、北京郵電大学、中国人民大学等を訪問し、中国における近年の科学技術政策の動向について調査し、研究者と議論を行った。特にその成果をもとに、精華大学と東北大学発のソフトウェア企業である東軟集団を中心に、中国における産学連関について調査、研究を行った。 (2)パリのOECDを訪問し、環境R&Dおよび社会資本などについて担当者から様々な意見を聞くことができた。さらに、持続的成長と地球環境問題、技術移転と経済成長等に関して有益なデータ等について種々の示唆を得ることができた。その後、ジュネーブのUNCTADを訪問し、日本人職員より、低開発諸国の現状や途上国特有の産業構造・制度等にっいて説明をしていただき、種々の貴重なデータとCD-ROMを入手することができた。 3.最後に、動学的レオンティエフ・モデルのよるプロダクト・イノベーションとプロセス・イノベーションに関する研究については、基礎的なフレームワークのついて韓国の全南大学の羅氏と共同研究を開始している。さらに、それに関するデータ類を収集している。 4.東アジアの所得分配と平等生、生産性について計量分析を試み、生産性向上に関する有益な帰結を導出した。
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Research Products
(7 results)