2005 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
16330062
|
Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
平本 厚 東北大学, 大学院・経済学研究科, 教授 (90125641)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
青木 洋 横浜国立大学, 経営学部, 助教授 (30258826)
沢井 実 大阪大学, 大学院・経済学研究科, 教授 (90162536)
高松 享 大阪経済大学, 経営情報学部, 教授 (70288744)
高橋 雄造 東京農工大学, 大学院・共生科学技術研究部, 教授 (60055225)
岡本 拓司 東京大学, 大学院・総合文化研究科, 助教授 (30262421)
|
Keywords | 共同研究 / 共同開発 / 研究開発 / 産学協同 / 技術経営 / イノベーション / 科学技術動員 / 試験研究機関 |
Research Abstract |
1 エレクトロニクス分野に関する事例研究 (1)戦前民生用エレクトロニクスの代表であるラジオにおける共同研究の事例研究を行い,全体の技術革新システムのなかに位置づけた。共同研究開発の制度化が開始されたが,技術的成果は乏しかったことを明らかにした。 (2)無装荷ケーブルの開発や戦時中の真空管研究,電気機械統制会の活動などの共同研究の事例研究を行い,それらが技術者運動と関連していたこと,戦時中がエレクトロニクスの分野での共同研究が本格的に開始される画期であることを明らかにした。 (3)共同研究の指標として論文著者別データベースを拡充した。 (4)企業等の組織を越えた技術者の非公式な研究交流はラジオ・エレクトロニクス分野に特有で,日本で盛んであることをいくつかの事例で明らかにし,それを電力技術と比較考察した。 2 工作機械産業および鉄鋼業に関する事例研究 戦前期・戦時期の工作機械産業および戦後の鉄鋼業における共同研究の具体的事例について調査を進めた。工作機械産業では総動員試験研究令にもとづく試作命令による新機種開発,鉄鋼業では板圧延に関する共同研究についての資料収集および分析につとめた。 3 化学産業に関する事例研究 1920年代の木材乾留酢酸メーカーによる合成酢酸研究と1959年からの化学工業23社による石油アセチレン研究について,特許や論文等を調査し,その経緯,成果を比較することにより,共同研究がおこなわれる産業の状況や時代背景について考察した。 4 科学分野における事例研究 (1)国内外の歴史的実験機器に関して情報の収集を行い,実験機器の共同開発・貸借等を通して共同研究が始まった例について検討を加えた。 (2)戦前期日本の原子物理学分野における研究の歴史について,国立科学博物館において展示を行った。 (3)学術研究会議(1920-1949年)における共同研究の歴史について調査し,それが日本の共同研究開発活動の歴史に果たした役割を明らかにした。 5 国際比較研究 昨年度に引き続き,イギリスの研究組合制度の歴史について調査・資料収集を行った。
|
Research Products
(9 results)