2004 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
16330105
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (B)
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Research Institution | Toyo University |
Principal Investigator |
宇都宮 京子 東洋大学, 社会学部, 助教授 (90266990)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
稲木 哲郎 東洋大学, 社会学部, 教授 (90011361)
北條 英勝 武蔵野大学, 現代社会学部, 講師 (20308042)
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Keywords | 呪術 / ユタ / 合理化 / 生活者 / 科学性 / 医療 / 沖縄 / 社会(生活)意識 |
Research Abstract |
1.本研究では、現代日本社会における呪術の定義の再検討を理論的かつ実証的に行い、研究全体を通して呪術という概念を社会科学的考察の対象として再定義していくことを目指してきた。 すでに、平成11〜13年度に科学研究費補助金基盤研究C(2)を受けて得ることができた知見や、平成14年度から3年間の計画で、東洋大学人間科学総合研究所の補助金を受けて進めてきた研究活動を基盤として、今回の研究を続けてきた。 そのような本研究の特色は、1.「呪術」を特殊で異常なものと見なさず、人間の本質に関わるものであるとみなしていること、2.それを人間の社会的行為の文脈のなかに据えてその意義を究明しようとしていることの2点にある。このような前提の上に、今年度は、呪術を施す存在とも解釈できるユタ自身だけでなく、ユタ的発想を取り入れて治療を行っている医師や現在の沖縄の一般的生活者に、ユタに対して持っているその意識や関心内容に注意しつつ聞き取り調査を行った。それらは、翌年度の統計調査の概念的基盤づくりを目指すものでもある。 2.1年間の研究や調査は、以下のように進めた。 4月〜8月 過去の成果および「呪術」をめぐる諸概念の再検討 9月 沖縄調査(医師や一般的生活者への聞き取り調査) 10月〜1月 沖縄調査の結果の整理とまとめ 2〜3月 次年度調査の企画 3.これまでの調査では、沖縄の医師が精神的な病(情緒不安、統合失調症など)と沖縄文化に根ざした霊的感受性との関連を視野に入れて医療活動を行っていることなどがよく分かり、医療行為と<呪術的>行為の境界を論じる上で非常に示唆に富んだ情報を得ることが出来た。これらのことは、以前に地鎮祭に注目して行った調査などとともに、現代日本における「呪術」の意義や機能を考える具体的事例として重要なヒントとなった。
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Research Products
(4 results)