2006 Fiscal Year Annual Research Report
学校場面における非行・メンタルヘルスの包括的アセスメントツールの開発と臨床活用
Project/Area Number |
16330135
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Research Institution | OCHANOMIZU UNIVERSITY |
Principal Investigator |
青木 紀久代 お茶の水女子大学, 人間文化研究科, 助教授 (10254129)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
松本 真理子 金城学院大学, 人間科学部, 教授 (80229575)
伊藤 亜矢子 お茶の水女子大学, 生活科学部, 助教授 (50271614)
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Keywords | 学校メンタルヘルス / 簡易版ロテスト / 学級風土 / 非行尺度 / フィードバック / カンファレンス / コンサルテーション / 国際比較 |
Research Abstract |
本研究の最終年度となる平成16年度の研究実績の概要は、以下の通りである。 (1)国際比較 日本とフィンランドの学校メンタルヘルスの現状について比較調査を行い、今後の学校メンタルヘルスの支援に活かす視点を検討した。その結果、男女ともに日本の生徒の方がフィンランドの生徒よりメンタルヘルスが全体的に悪い傾向であった。また、両国において、ともに男女差が見られ、女子の方が全体的にメンタルヘルスが悪い傾向が見られた。これらの結果には、背景となる教育体制の違いが影響を与えているのではないかと考えられた。なお、成果の一部は今年度発表を行い、今後も学会誌などに発表を予定している。 (2)包括的アセスメントツールを用いたアセスメントとコンサルテーションの実践 平成16年度に作成したアセスメントツールを用いて、現場の教員がツールからどう生徒像を読み取り、結果をどう活用するか、という点も含めて、生徒への介入のコンサルテーションを行った。 (3)実践研究部門の成果発表 国際シンポジウムの開催:米国の学校心理学会の次期会長を招き、研究発表と討議を行った。スクールカウンセラーを教育職として位置づける米国と、あくまでも生徒のメンタルヘルス支援の専門家として位置づける日本のスクールカウンセラー制度の背景は異なる。しかし、実証的なアセスメントツールを活用した実践の意義は、それぞれが独自に掲げるものがあり、また、実践の狙いとするところは共通点が多くみられた。本研究の一連の包括的アセスメントツールの作成とその実践的活用は概ね国際的にみて評価されるものであった。
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Research Products
(16 results)