Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
大高 泉 筑波大学, 人間総合科学研究科, 教授 (70176907)
堀 哲夫 山梨大学, 教育人間科学部, 教授 (30145106)
戸北 凱惟 上越教育大学, 学校教育学部, 教授 (20018659)
小川 正賢 神戸大学, 発達科学部, 教授 (80143139)
橋本 健夫 長崎大学, 教育学部, 教授 (00112368)
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Research Abstract |
3年計画の3年目に当たる本年度は,理念研究を深めるとともに,授業法の改善を目指す研究,教育課程を検討する国際シンポジウムの開催,実態調査,まとめを行った。 1 教育課程に関する理念的研究 日本,韓国,中国,台湾,シンガポールは,「学力競争」が激化している。韓国は卓越した児童・生徒の教育を推進している。シンガポールも同様である。それに対して,フィンランドは,国として大綱的なカリキュラムを掲げ,実質は学校の教員に一任する政策をとり,社会・家庭の教育力が高いこともあいまって教育は大きな成果を挙げている。イギリスは教育水準の質的な向上策がとられている。フランスでは小学校の科学教育にも言語の学習が重要視されている。 2 授業の改善方法の研究 「受容学習による問題解決学習」の在り方を研究した。受容学習は演繹論理を重視する。発見学習は元来帰納法に依存する。つまり,受容学習を導入して帰納と演繹を使い分けて論理力を確かにすると共に,「知の伝達機能」を強化することをめざした研究を行った。 3 国際シンポジウム 日本理科教育学会第56回全国大会において「国際シンポジウム」を開催し,フィンランド,韓国,中国,イギリス,アメリカ,シンガポールから研究者を招聘してそれらの国の理科教育の実情を広く紹介し研究分担者のみならず多数の学会員が理解を深めた。 4 実態調査 平成16年7月に,日本理科教育学会の教育課程委員会と共同で,教員に対する意識調査を行った。自然体験が不足していること,理科補助員を必要とすることなどで回答者の大多数が合意していた。 5 研究成果の公表 極めて多岐にわたる研究成果を得た。3年間の研究の成果は,研究分担者と研究協力者を介して,学会発表,著書,論文として具体化している。さらに,受容学習を導入した授業改善の視点も周知された。
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