2005 Fiscal Year Annual Research Report
病気を理由に長期欠席した児童生徒の実態と教育的ニーズに関する調査研究
Project/Area Number |
16330193
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Research Institution | National Institute of Special Education (NISE) |
Principal Investigator |
西牧 謙吾 独立行政法人国立特殊教育総合研究所, 教育支援研究部, 総合研究官 (50371711)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
篁 倫子 独立行政法人国立特殊教育総合研究所, 教育支援研究部, 総括主任研究官 (10280570)
武田 鉄郎 独立行政法人国立特殊教育総合研究所, 教育支援研究部, 総括主任研究官 (50280574)
海津 亜希子 独立行政法人国立特殊教育総合研究所, 企画部, 研究員 (00342957)
西牧 真理 関西福祉科学大学, 健康福祉学部健康福祉学科, 講師 (10368417)
小野 龍智 独立行政法人国立特殊教育総合研究所, 教育研修情報部, 主任研究官 (50359121)
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Keywords | 長期欠席者 / 病弱教育 / 教育的ニーズ |
Research Abstract |
本研究では、通常学級に在籍する病気療養児の実態を把握し、学校生活上の問題分析と特別な教育的ニーズの把握を行った。Webを利用したアンケート調査システムを利用し、6府県1政令指定都市で対象小中学校数2,884校、対象児童生徒数937,315人中2185校から回答があり(回答率75.8%)、2817人の長期欠席者が確認された。校内体制が整備されている学校は全体の69%であった。長期欠席者の属性として、学年にバラツキはみられなかった。年間欠席日数30日から50日未満が61%、3ヶ月以上が13%。多くは5日以上連続して欠席していた。欠席理由は59%が家庭療養で、入院は17%であった。疾患別では、喘息が16.7%、神経筋疾患4.1%、慢性腎疾患2.2%、慢性心疾患1.8%、内分泌疾患0.7%と続いていた。医療機関とは、保護者を通じて病気の情報を把握している学校が73%であった。家庭との連絡は良く取られていた。学校窓口の多くは、クラス担任であった。問題点として学習上の課題が多かった。 6府県1政令指定都市の担当指導主事へのヒアリングでは、積極的に市町村教育委員会に働きかけているところは少なかった。特別支援教育では、通常学校に在籍する病気療養児に対応する校内体制や連携・協力が必要であり、学校保健と病弱教育システムの連続性に課題が残された。先進的な地域教育支援システムを持つ県もあり、府県の事情を勘案して政策提言を行った。
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