2005 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
16340025
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
長井 英生 大阪大学, 大学院・基礎工学研究科, 教授 (70110848)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
ARTURO Kohatsu-Higa 大阪大学, 大学院・基礎工学研究科, 助教授 (80420412)
小池 茂昭 埼玉大学, 理学部, 教授 (90205295)
石井 仁司 早稲田大学, 教育・総合科学学術院, 教授 (70102887)
松本 裕行 名古屋大学, 大学院・情報科学研究科, 教授 (00190538)
森本 宏明 愛媛大学, 理学部, 教授 (80166438)
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Keywords | べき型期待効用最大化 / 準変分不等式 / ハミルトン・ヤコビ方程式 / 粘性解 / 最適制御 / 指数型ウィナー汎関数 / 最小エントロピー |
Research Abstract |
・無限時間範囲べき型期待効用最大化問題を、取引費用を考慮に入れて考察した。取引費用としては、総資産に対する一定比率の部分と取引量に比例した部分の双方を含む場合を包含する一般的な取引費用の下で考察し、対応する、"エルゴード型"リスク鋭感的準変分不等式を導いた。その解の存在を一定比率コストの場合に対応する変分不等式との比較から、逐次的に構成する方法を開発することによって示した。"エルゴード型"リスク鋭感的準変分不等式の解は、ある関数と定数の組からなるが、その関数を用いて最適戦略の構成を行い、また、その定数が最適値を与えることを示した。 ・インサイダ取引のモデルに対して均衡価格の問題を研究した。また、作ったモデルでインサイダは株価格に影響しても安定な均衡価格を存在する事を証明した。 ・ハミルトン・ヤコビ方程式の解の時間無限大における振舞いについて研究し,一般次元ユークリッド空間上において漸近解への収束することを比較的一般な仮定の下で証明した。 ・半連続$L^p$粘性解の概念を導入し、修正版Perronの方法による$L^p$粘性解の存在を示した。また、方程式が一様楕円性を持つ時、この粘性解がヘルダー連続になることを示した。 ・数理ファイナンスに現れるobstacle問題の粘性解の微分可能性を高めることで、フィードバック最適制御を構成した。 ・最適停止とインパルス制御の混合問題に対するベルマン原理とそこから導出される擬変分不等式の性質を調べ、それをファイナンスの問題に応用した。 ・双曲平面上のブラウン運動の水平持ち上げの具体的な表示を与え,指数型ウィナー汎関数の確率分布に関する結果を用いて,微分形式に作用するラプラシアンに対するセルバーグ跡公式を証明した。 ・多次元の幾何的Levy過程に基づく市場モデルについて考察した.一般的な存在条件の下で,最小エントロピーマルチンゲール測度の密度関数を表示すると共に,最終富の指数型期待効用最大化問題の解を明示的に導いた.
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Research Products
(11 results)