2007 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
16340043
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Research Institution | Waseda University |
Principal Investigator |
大谷 光春 Waseda University, 理工学術院, 教授 (30119656)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
山田 義雄 早稲田大学, 理工学術院, 教授 (20111825)
田中 和永 早稲田大学, 理工学術院, 教授 (20188288)
石井 仁司 早稲田大学, 教育・総合科学学術院, 教授 (70102887)
剣持 信幸 千葉大学, 教育学部, 教授 (00033887)
小澤 徹 北海道大学, 理学研究科, 教授 (70204196)
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Keywords | 関数方程式 / 関数解析 / 非線形現象 / 変分法 |
Research Abstract |
研究目的にかかげた目標に関する次の幾つかの興味ある成果が得られた。 (i)必ずしも単調性を有しない非線形境界条件のもとでの、楕円型方程式の弱解のH^-2-正則性が示された。これは、従来の単調な非線形境界条件に対する結果の拡張を与えている。さらに、同様の非線形境界条件のもとでの半線形楕円型方程式のH^-2に属する非自明解の存在も示された。 (ii)未知関数の時間に関する微分のべき乗の非線形項と未知関数自身のべき乗の非線形項を含む二重非線形放物型方程式に対して一意解が構成され、さらにこの方程式が正則化現象(smoothing efect)を有することが示された。 (iii)十分に一般的な非線型項g(u)をもつ非線型Schrodinger方程式ε^2Δu+V(x)u=g(u)inR^Nに対する特異摂動問題を考察し、ε→0のときポテンシャルV(x)が極小値をとる点x_0に集中する解u_ε(x)の存在を示した。この結果は空間次元Nが3以上のときはすでにByeon-Jeanjeanにより知られていたが、N=1,2のときは未解決であった。 (iv)ハミルトン・ヤコビ方程式の解の時間無限大での漸近挙動について研究し、空間1次元の場合について漸近解へ収束するための条件を詳細に調べ、一般次元の場合についも、漸近解へ収束するための基本的な条件を与えた。 (v)物質の破壊のプロセスに対する数理モデル化を模索し、それらを関数解析的な手法で数学的に扱うための新しいタイプの2重非線形発展方程式や2重非線形仮似発展不等式のクラスを提案した。今後、これら本格的な数学的研究の発展が待たれる。
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Research Products
(19 results)