2006 Fiscal Year Annual Research Report
レーザーコンプトン散乱による短パルス軟X線顕微鏡の実現
Project/Area Number |
16340079
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Research Institution | Waseda University |
Principal Investigator |
鷲尾 方一 早稲田大学, 理工学術院, 教授 (70158608)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
広瀬 立成 早稲田大学, 理工学術院, 教授 (70087162)
黒田 隆之助 早稲田大学, 理工学術院, 教授 (70350428)
濱 義昌 早稲田大学, 理工学術院, 教授 (40063680)
柏木 茂 大阪大学, 産業科学研究所, 助手 (60329133)
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Keywords | 高品質電子ビーム / 逆コンプトン散乱 / 軟X線発生 / 顕微鏡 |
Research Abstract |
レーザーフォトカソードRF電子銃より得られる極めて品質の高い(超低エミッタンス)のピコ秒電子ビームと高度に安定化されたピコ秒Nd:YLFレーザーとの逆コンプトン散乱により生成される高輝度軟X線(370eV付近のエネルギー)の高輝度化とそれを用いた軟X線顕微鏡用のX線計測システムの構築を行った。この中で、2006年度に従来得られているX線の輝度をほぼ4倍(3E4Photon)に増強し、ノイズレベルも従来の1/10に低減化することに成功した。これはNd:YLFレーザーにマルチパスアンプシステムを導入し、衝突用レーザーのエネルギーを30mJにまで増強することができるようになったことと、衝突用チェンバーを徹底的に改良し、電子ビームによる制動X線の寄与を大きく減らすことに成功したことによる。また、電子ビームのエミッタンスについても電子発生用レーザー入射方法の改良により、3mm・mrad程度の値を得られるようになったことも大きな進歩である。このX線発生システムの安定性検証のため、レーザーの衝突タイミングをサブピコ秒のピッチで制御することで、電子ビームとレーザビームの時間プロファイルの計測が高精度で可能になっただけでなく、電子ビームのX方向及びY方向のサイズについてもレーザーの衝突位置を変化させることで、信頼に足る情報を得ることができた。(X方向250μm、Y方向約50μm)またX線集光工学系の設計も修了しX線顕微鏡としての準備はほぼ整った。
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Research Products
(1 results)