2006 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
16340179
|
Research Institution | YOKOHAMA NATIONAL UNIVERSITY |
Principal Investigator |
石原 修 横浜国立大学, 大学院工学研究院, 教授 (20313463)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
眞銅 雅子 横浜国立大学, 大学院工学研究院, 助手 (10345481)
|
Keywords | コンプレックスプラズマ / ダストプラズマ / シェル構造 / 自己組織化 / 強結合プラズマ / クーロンクラスター / 極低温プラズマ |
Research Abstract |
コンプレックスプラズマ中の微粒子の構造、および微粒子の振る舞いについて理論、シミュレーション、実験の立場から研究を行った。動力学粒子シミュレーションでは、多数の帯電微粒子が形成する構造について調べた。プラズマ中の微粒子が重力の作用しない状況下で静電ポテンシャルによって等方的に閉じ込められたとき、定常状態における系の全エネルギーが極小となる安定条件から、安定構造と準安定構造の3次元球殻構造が存在することを明らかにした。微粒子数を増やすと準安定構造には複数の状態が存在することが示された。 安定なコンプレックスプラズマを液体窒素、または液体ヘリウムの極低温環境において生成し、その特性を調べた。実験にはガラスデュワーを用いた装置を2台用いて、異なる方法でのプラズマ生成を試みた。1台では液体ヘリウム中に希薄なヘリウムガスを封入したガラス管を浸すことで、ガス温度が十分に冷却された状態を作り、その内部でプラズマを生成して静電プローブを用いてプラズマパラメータ計測を行った。また、プラズマの中に直径数μmの球状アクリル微粒子を投入し、プラズマ中に浮遊させることに成功した。浮遊微粒子が激しく運動する様子も観測されている。もう一方の装置では、底に小穴を開けた小型ガラスデュワーを液体ヘリウム上の蒸気中に設置し、その内部でプラズマを生成した。微粒子を上方から投入しプラズマの中を通過させて帯電させ、液体ヘリウム蒸気中に出てきた微粒子の振舞いを観測した。液体ヘリウム表面近傍に浮いた微粒子をカメラで捉えることに成功した。また、小型デュワーを液体ヘリウム近傍に設置したとき、渦運動する微粒子の振る舞いも観測された。
|
Research Products
(4 results)