2004 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
16360102
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (B)
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Research Institution | Tokyo University of Agriculture and Technology |
Principal Investigator |
秋澤 淳 国立大学法人東京農工大学, 大学院・共生科学技術研究部, 助教授 (10272634)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
柏木 孝夫 国立大学法人東京農工大学, 大学院・共生科学技術研究部, 教授 (10092545)
濱本 芳徳 国立大学法人東京農工大学, 大学院・共生科学技術研究部, 助手 (20334469)
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Keywords | リヒート吸着サイクル / 伝熱促進 / 駆動熱源温度 / シリカゲル / 陽極酸化アルミニウム / 吸着速度 |
Research Abstract |
蒸気自己再生工程を有する単段型吸着冷凍サイクルを2基用意し,半周期位相をずらして運転するリヒートサイクルの性能解析をサイクルシミュレーションに基づいて行った.まず,本サイクルを数学モデルに表現するため,熱交換および吸脱着現象を記述する方程式系を整理し,計算プログラムを作成した.それを用いて駆動熱源温度に対して得られる冷凍能力およびCOP(成績係数)を算出するとともに,本サイクルのサイクル時間の違いが与える影響を調べた.その結果,サイクル時間を短くすれば70〜80℃の熱源温度に対し従来の単段型吸着サイクルと同様な性能が得られること,サイクル時間を長くすれば二段型吸着サイクルと同様に50〜60℃の熱源温度でも出力を取り出せることを示した.さらに吸着材熱交換器の伝熱性能が改善されたときの性能を予測するため,熱交換器UA値を変化させた感度分析を行った.その結果,ある程度以上にUA値が大きくなっても性能は飽和することが判明した.これによりサイクル性能が伝熱律速から物質移動律速に移行する領域を把握することができた. また,吸着材熱交換器壁面の伝熱性能を上げるため,吸着材(シリカゲル)を表面の細孔に詰め込んだ酸化アルミニウム面を製作し,吸着性能を実験的に測定した.コロイダルシリカ溶液に60nmの細孔を有する酸化アルミ板を浸漬させた.でき上がった試料に水蒸気を吸着させる実験の結果,シリカゲルとしては粒子系の小さい方が粒子系が大きいものよりも吸着速度が大きいのに対し,アルミ面をコーティングした場合には,粒子系の大きい方が小さいものよりも2倍程度吸着速度が大きいことを見いだした.また,酸化アルミ基板,コーティング基板ともにシリカゲル粒子に比べて吸着の時定数が小さいことを確認した.
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Research Products
(1 results)