2004 Fiscal Year Annual Research Report
難分解性化合物含有廃水の光酸化・超音波ハイブリッド処理
Project/Area Number |
16360393
|
Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (B)
|
Research Institution | Shizuoka University |
Principal Investigator |
内田 重男 静岡大学, 工学部, 教授 (10023194)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
石川 勝利 静岡大学, 理学部, 教授 (00008608)
前澤 昭礼 静岡大学, 工学部, 助手 (20209365)
鈴木 康之 株式会社スズキポンプ, 取締役技術部長
|
Keywords | 超音波 / 光酸化触媒 / 難分解性化合物 / 廃水処理 |
Research Abstract |
紫外線を発光するLEDは、従来の光酸化処理装置の光源として考えられてきたブラックライトや殺菌灯などと比較して消費電力が少なく、寿命が数倍長いだけでなく、1つあたりが極めて小さいことから反応装置に適した光源として有利であると考え、紫外線LEDを用いた光触媒分解について検討した。その結果、LEDを光源に用いた処理において、24時間照射で染料の25%は無機化された。しかし、ブラックライトと比較したところ分解効率は極めて低く、現段階では実用化は困難であることがわかった。 染料を含有した実廃水は無機塩が含まれている。そこで塩化物イオンを添加し、その影響について検討した。塩化物イオンの濃度は25および50ppmとした。光酸化触媒単独処理の場合、染料分解率とTOC(全有機炭素)分解率は塩化物イオンによってかなり阻害された。超音波単独処理では塩化物イオンの阻害効果は全く見られず、光酸化触媒・超音波併用処理では、染料の分解率への影響は見られなかったが、TOC分解率は塩化物イオンによる阻害が見られた。しかし、併用の場合のTOC分解率は単独の場合よりも高く、阻害物質が存在する場合でも光酸化・超音波併用処理は分解に有効であることがわかった。暗室での吸着実験の結果、塩化物イオンは光触媒表面上に吸着することがわかった。この吸着により、染料分子の触媒表面への吸着や触媒表面でのラジカルの生成が阻害されることにより、分解率が減少したと考えられる。 また、染料成分が2成分の場合についてもx検討した。単成分の場合と同様、光触媒・超音波併用処理が最も染料分解率が高かったことから、多成分の場合であっても併用処理が有効であることがわかった。
|