2006 Fiscal Year Annual Research Report
高繰り返し誘導加速モジュールを基盤とする重イオン核融合加速器システムの構築
Project/Area Number |
16360456
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Research Institution | Tokyo Institute of Technology |
Principal Investigator |
堀岡 一彦 東京工業大学, 大学院総合理工学研究科, 教授 (10126328)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
高山 健 高エネルギー加速器研究機構, 加速器研究施設, 教授 (20163321)
中島 充夫 東京工業大学, 大学院総合理工学研究科, 助手 (30198098)
堀田 栄喜 東京工業大学, 大学院総合理工学研究科, 教授 (70114890)
小川 雅生 東京工業大学, 原子炉工学研究所, 教授 (60016863)
長谷川 純 東京工業大学, 原子炉工学研究所, 助手 (90302984)
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Keywords | 重イオン核融合 / 誘導加速空洞 / 大電流加速器 / エネルギードライバー / 加速波形制御 / 慣性核融合 / ビーム物理 / 高エネルギー密度プラズマ |
Research Abstract |
誘導加速モジュールの波形制御性と繰り返し能力を改善する事により、コンパクトで合理的な大電流加速器システムを構築出来る。本研究は誘導加速モジュールの高繰り返し動作と加速電圧波形の制御技術を確立し、慣性核融合のエネルギードライバーのための大電流加速器システムの再構築を目指した。 本年度は研究計画の最終年度にあたる。昨年度までの実績を基に、波形重畳型誘導加速モジュレータを用いてビームの繰り返し発生と制御された電圧波形による縦方向圧縮(バンチング)実験を行った。大電流ビームを模擬した実験結果、簡単化したモデルによるビーム伝送シミュレーション、および粒子モデルによるビーム圧縮伝送シミュレーション結果などの比較検討を行うことによりバンチングに伴うエミッタンスの増大やビーム圧縮に及ぼす空間電荷効果などについて明らかにした。 得られた結果の要約は以下の通りである。 1 高繰り返し動作可能な波形重畳型誘導加速モジュレータを設計・制作した 2 試作したモジュレータの波形制御性を調べた 3 試作した装置を用いて大電流ビームの加速・伝送とビーム操作(マニュピュレーション)に伴うエミッタンスの増大やパルス圧縮率への空間電荷効果を明らかにした 4 既存の加速器(高エネルギー加速器研究施設のシンクロトロンリング)を用いて実現可能なビーム・パラメータを明らかにした 5 高エネルギー密度プラズマを模擬できるパルスパワー装置を設計制作し、重イオン核融合の加速器パラメータを検討する上で重要な指針を得た 得られた研究成果は、重イオン慣性核融合国際シンポシウムや誘導加速機ワークショップの招待講演をはじめとする国際会議、日米協力事業によるワークショップ、あるいは核融合科学研究所研究会、物理学会など国内外の会議で発表を行い、大強度ビームによる核融合の可能性と合理的な加速器システムについて海外の研究者を交えて詳細に検討を行った。
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Research Products
(7 results)