2004 Fiscal Year Annual Research Report
プラズマ周辺部輸送障壁生成に及ぼす磁気井戸・磁気丘の効果
Project/Area Number |
16360462
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (B)
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Research Institution | National Institute for Fusion Science |
Principal Investigator |
岡村 昇一 核融合科学研究所, 大型ヘリカル研究部, 教授 (60115540)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
磯部 光孝 核融合科学研究所, 大型ヘリカル研究部, 助手 (00300731)
藤澤 彰英 核融合科学研究所, 大型ヘリカル研究部, 助教授 (60222262)
松尾 敬二 福岡工業大学, 工学部電気工学科, 教授 (10199755)
井口 春和 核融合科学研究所, 大型ヘリカル研究部, 助教授 (40115522)
松岡 啓介 核融合科学研究所, 連携研究推進センター, 教授 (70023736)
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Keywords | ETB / 輸送障壁 / 磁気井戸 / 周辺部輸送障壁 / Transport Barrier / 磁気丘 |
Research Abstract |
1.本研究課題の重点項目の一つは、CHS装置に備わっている揺動計測の機能を活かして、乱流輸送を引き起こす原因とされるプラズマ中の揺動の測定を進展させることである.重イオンプローブに関しては、プローブビームの強度を上げることによってSN比を改善し、プラズマ中の帯状流の測定に成功した.この測定は世界で始めてのものであり、論文として発表するとともに、核融合エネルギー国際会議でも発表し注目を浴びている.帯状流の問題はヘリカル系閉じ込め研究のみに留まらず、トカマク型閉じ込め研究、さらには国際核融合実験炉の検討においても最重要課題の一つと見なされているものである. 2.レーザー位相差法による揺動測定では、レーザーの光路における空気中の音波による信号の変調が、プラズマの揺動による変調と重なってノイズ源となる問題を解決するために、光路をパイプでカバーするなどの工夫を施し、やはりSN比を改善する努力を継続している。 3.周辺部輸送障壁(ETB : Edge Transport Barrier)の研究では、ETBが生成される磁場配位がこれまでCHSの標準配位の近傍に限定されていたのに対し、配位の選択範囲を広げることに成功している.垂直磁場制御では、プラズマの磁気軸の大半径位置をシフトさせることになるが、磁気軸がトーラスの外側にシフトされると、プラズマ中の磁気井戸範囲が広がり、逆に内側にシフトされるとプラズマ全域が磁気丘になる.このような変化と同時にプラズマ境界での回転変換角も変化し、外側シフトでは増加、内側シフトでは減少することとなる.ETB生成のための加熱閾値が磁気軸位置に強く依存することが実験から得られた.磁気軸をトーラス外側にシフトすると、加熱閾値は減少する傾向がある.磁気軸位置とプラズマ中の磁気井戸範囲との関係を考慮すると、輸送障壁生成と磁気井戸との関連も議論できる.しかしプラズマ境界での回転変換角の値の問題もあるため、慎重に検討する必要がある.
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Research Products
(5 results)