2006 Fiscal Year Annual Research Report
IgA受容体分子からみたIgA腎症発症メカニズムの解明
Project/Area Number |
16390242
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Research Institution | Niigata University |
Principal Investigator |
成田 一衛 新潟大学, 医歯学系, 助教授 (20272817)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
坂爪 実 医歯学総合病院, 講師 (70334662)
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Keywords | IgA腎症 / Transferrin receptor / Fcα receptor / 遺伝子多型 / 培養メサンギウム細胞 / 受容体 |
Research Abstract |
本研究は、ヒトIgA腎症の発症メカニズムをIgA分子の受容体および処理機構の観点から解析し、その役割を明らかにすることを目的として開始した。IgA分子の代謝・処理に関わる分子は、多価 免疫グロブリン受容体(pigR; polymeric immuno-globulin receptor),IgA Fc部分に対する受容体(Fcα R)、アシアロ糖蛋白受容体(ASGPR; asyaloglycoprotein receptor)の3種が知られていたが、最近、4番目のIgA分子受容体として、トランスフェリン受容体(TfR; Transferrin receptor)が同定され、その発現がIgA腎症患者の糸球体で亢進し、しかもそれが病的なIgA免疫複合体の受容体として機能している可能性が報告された。私共は、このTfRの発現をIgA腎症患者の腎生検標本および摘出扁桃で 検討したが、有意な発現上昇は確認されなかった。TfR, FcaR, ASGPRの遺伝子多型とIgA腎症との関連解析も行ったが、健常コントロールならびに非IgA腎症症例との間に遺伝子頻度の有意差を認めなかった。 一方、IgA腎症では糖鎖不全IgA分子の増加がみられ、これが糸球体へのIgA沈着の要因となること分かってきた。IgAl分子ヒンジ領域の糖鎖異常は、IgAの自己凝集、細胞外基質への親和性、メサンギウム細胞への結合、メサンギウム細胞の形質変化などを介して、IgA腎症の発症に役割を果たしている。しかし、何故この糖鎖不全IgA分子が全身循環血液中に存在するにもかかわらず、糸球体メサンギウムに沈着しやすいのか、不明である。そこで私共は、糸球体メサンギウム細胞に糖鎖不全IgAに対する特異的な受容体が存在する可能性を考え、培養メサンギウム細胞を用いたbinding assayを開始した。
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Research Products
(7 results)