2004 Fiscal Year Annual Research Report
蛍光蛋白質と遺伝子変異マウスを用いた、インスリン細胞内輸送動態の視覚的解析
Project/Area Number |
16390261
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (B)
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Research Institution | Gunma University |
Principal Investigator |
泉 哲郎 群馬大学, 生体調節研究所, 教授 (00212952)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
五味 浩司 群馬大学, 生体調節研究所, 助教授 (90293240)
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Keywords | インスリン / 分泌顆粒 / 調節性分泌 / 蛍光蛋白質 / 遺伝子変異マウス |
Research Abstract |
我々は、顆粒膜局在蛋白質phogrinとGFPを融合した蛋白質を膵β細胞株に発現し、インスリン分泌顆粒を可視化する系を確立し、この細胞にRab27aのエフェクター蛋白質Granuphilinを過剰発現すると、分泌顆粒が形質膜近傍へ集積されることを見出した。このことからGranuphilinは分泌顆粒を形質膜にドッキングさせる作用を有すると考えられる。この機能は、GranuphilinのSyntaxin-laとの結合活性に依存し、さらにRab27a遺伝子の自然変異マウスashenの膵β細胞において、グルコースによるインスリン顆粒の形質膜へのドッキング過程が障害されることを見出した。本研究では、マウス膵島においてインスリン分泌顆粒を可視化する系の構築を目指している。まず第一に、インスリンのCペプチド部分に変異dsRed1遺伝子を挿入した遺伝子を膵β細胞に発現させたトランジェニックマウスTimerを用いる系、第二に、インスリンC端にGFPを融合させた遺伝子をコードするアデノウィルスを作製し、それを単離膵β細胞に感染させる系、を立ち上げている。これまでの研究により、第一の系は、時間経過と共に蛍光が緑色から赤色に変化することから、顆粒の生成時間と細胞内分布の関係を見るのに適しておりリ、第二の系は、分泌顆粒の開口放出そのものを観察するのに適していることを見出した。
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