2004 Fiscal Year Annual Research Report
DNAマイクロアレイとプロテオーム解析を用いた蝸牛障害関連遺伝子・蛋白質の解析
Project/Area Number |
16390486
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (B)
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
山岨 達也 東京大学, 医学部附属病院, 助教授 (60251302)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
近藤 健二 東京大学, 医学部附属病院, 助手 (40334370)
田之倉 優 東京大学, 大学院・農学生命科学研究科, 教授 (60136786)
山田 智佳子 東京大学, 医学部附属病院, 助手 (90376434)
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Keywords | 蝸牛 / DNAチップ / 難聴 / 老化 / カロリー制限 / ミトコンドリア / 音響外傷 |
Research Abstract |
老人性難聴モデルマウス、DBA/2Jマウスの聴力経過をABRで調べ、生後4週では軽度難聴であったものが生後24週には高度難聴になることを観察した。生後4週に比べ24週では有毛細胞、らせん神経節の変性が高度であり、DMAマイクロアレイによる遺伝子解析では音受容、neuro-transmission、エネルギー代謝に関する遺伝子群の低下、炎症反応やアポトーシス関連遺伝子群の増加がみられた。もう一つの老人性難聴モデルマウスであるC57BL/6マウスではカロリー制限による老人性難聴抑制効果を調べた。正常食では加齢により難聴が出現するのに対し、カロリー制限群では少なくと1歳5ヶ月までは完全に難聴出現を抑制できた。この2群の組織検査およびDNAマイクロアレイによる遺伝子解析ではDBA/2Jマウスの結果がカロリー制限で逆転されることが判明した。さらにミトコンドリアDNAのprof-readingを障害したPOLGマウスを作成したところ、老化が促進され老人性難聴も有意に早く出現することを確認した。この動物の組織検索では有毛細胞・ラセン神経節の変性が促進され、DNAマイクロアレイマイクロアレイによる解析ではDBA/2Jマウスの結果と類似していた。この他にはゲルマニウム過剰摂取によるミトコンドリア障害マウスを作成し、4ヶ月で高度難聴になること、蝸牛では血管条・コルチ器の変性が強いことを確認した。また強大音響曝露直後および有毛細胞変性・scar形成の完成した時期のマウス蝸牛も採取した。これらもDNAマイクロアレイによる解析を開始した。
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Research Products
(6 results)