2004 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
16390559
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (B)
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Research Institution | Kyushu University |
Principal Investigator |
石川 邦夫 九州大学, 歯学研究院, 教授 (90202952)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
松家 茂樹 九州大学, 歯学研究院, 助教授 (00108755)
上山 吉哉 山口大学, 医学部, 教授 (00168668)
宮本 洋二 秋田大学, 医学部, 助教授 (20200214)
中川 雅晴 九州大学, 歯学研究院, 助手 (80172279)
有働 公一 九州大学, 歯学研究院, 助手 (60145266)
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Keywords | アパタイト / 骨 / 骨補填材 / 組織工学 / ケイ素 / 炭酸アパタイト / 破骨細胞 |
Research Abstract |
骨組織には多くの元素が存在しており、それらがリモデリングの制御に重要な役割を担っています。成長期の骨端部には比較的多量のケイ素が含まれていますが、骨の成熟に伴い消失します。成長期の骨端部は炭酸基含有量が高い低結晶性炭酸アパタイトであるという特徴もあります。 本研究の目的は<活発にリモデリングしている成長骨端と類似した組成のアパタイトを調製し、その有用性を検討する>ことです。本年度は研究の初年度として炭酸基を含有するアパタイトを調整し、その材料学的特性を検討いたしました。炭酸基含有アパタイトブロックの調整に関しては、二段階法を提案しました。まず水酸化カルシウム圧粉体を調整し、調整した圧粉体を二酸化炭素に暴露することにより炭酸カルシウムブロックを調整しました。得られた炭酸カルシウムの組成はカルサイトであること、炭酸化に伴い機械的強さが向上する(例えば、5MPaで一軸加圧して圧粉体を調整した場合、圧粉体の圧縮強さが20MPaであるのが、100MPaに増大)ことなどを見出しました。得られたブロックは水中に浸漬しても崩壊せず形態を保てるため、リン酸ナトリウム水溶液に浸漬して、熱力学的安定相であるアパタイトへの相変換を惹起することが可能であることがわかりました。100℃の水熱条件で1モル濃度リン酸水素ニナトリウム水溶液を用いてアパタイト化を検討した場合、炭酸カルシウムブロックが形態を保持したまま組成的には炭酸アパタイトに変化すること、得られた炭酸アパタイトブロックは骨と同じBタイプ炭酸アパタイト(リン酸基が炭酸基に置換しているタイプの炭酸アパタイト)となることを見出しました。
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Research Products
(1 results)