2004 Fiscal Year Annual Research Report
医療における倫理的問題解決への看護職の関与に関する行動指針の開発と評価-臨床倫理委員会への参画と活用-
Project/Area Number |
16390628
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (B)
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Research Institution | Kobe City College of Nursing |
Principal Investigator |
高田 早苗 神戸市看護大学, 看護学部, 教授 (50226784)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
井部 俊子 聖路加看護大学, 看護学部, 学長 (50365839)
野嶋 佐由美 高知女子大学, 看護学部, 教授 (00172792)
太田 喜久子 慶應義塾大学, 看護学部, 教授 (60119378)
手島 恵 千葉大学, 看護学部, 教授 (50197779)
寺山 範子 神戸市看護大学, 看護学部, 助教授 (60336469)
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Keywords | 臨床倫理委員会 / 調査研究 / 質問紙調査 |
Research Abstract |
平成16年度は以下の2つの調査を行った。 I.既に臨床倫理委員会を設置している医療機関に対する面接調査: 雑誌等で臨床倫理委員会の活動が明らかになっている20施設に面接調査を依頼し、承諾の得られた8施設の看護部長を対象とした。主な調査内容は、臨床倫理委員会の設置経緯および看護部の関与、委員会の活動内容等とした。8施設の調査により、臨床倫理委員会の設置経緯や活動内容等に関する施設の独自性や差異が明察された。 II.全国の医療機関に対する質問紙調査: 質問紙調査の対象は全国の9,266病院のうち、300床以上の医療機関全数1,594施設、および299床以下の医療機関の20%にあたる1,521施設の合計3,115施設の看護部長・総看護師長とした。調査は郵送による依頼・回収とし、調査期間は2005年2月〜3月であった。主な調査内容は、(1)臨床倫理委員会(看護倫理委員会を含む)の設置/準備状況・看護職委員の有無・人数 (2)臨床倫理委員会の開催頻度・運営方式等・申請件数(看護職からの申請割合)・申請方法等 (3)主な申請内容と結果フィードバック等 (4)職員への周知・啓蒙状況等であり、質問紙は742部が回収された(回収率23.8%)。質問紙調査により、すでに病院全体に臨床倫理委員会が設置されている施設が211施設(28.36%)、看護部内に設置されている施設が8施設(1.08%)、病院全体と看護部内の両方に設置されている施設が12施設(1.61%)であることが確認され、回答のあった施設の31.05%に臨床倫理委員会が設置されていることが明らかになった。また、現在臨床倫理委員会が設置されていない509施設(68.41%)の中でも、既に委員会の設置準備をしている、設置予定にある施設が314施設(61.2%)と半数を超え、委員会の設置予定がない195施設(38.0%)においても、設置の必要性を感じていることが確認された。 なお、上記Iの結果は第31回日本看護研究学会学術集会シンポジウムで発表予定、また、上記IIの結果は第25回日本看護科学学会学術集会で発表の後、同学会誌に投稿予定である。
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