2005 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
16401012
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Research Institution | Hokkaido University |
Principal Investigator |
三木 聰 北海道大学, 大学院・文学研究科, 教授 (90165986)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
津田 芳郎 北海道大学, 大学院・文学研究科, 教授 (30091474)
吉開 将人 北海道大学, 大学院・文学研究科, 助教授 (80272491)
松下 憲一 北海道大学, 大学院・文学研究科, 助手 (60344537)
山本 英史 慶應義塾大学, 文学部, 教授 (90127796)
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Keywords | 伝統中国 / 判牘 / 史料 / 訴訟 / 裁判 / 明清 |
Research Abstract |
本プロジェクトは,3年間の調査研究を通じて,最終的にはその成果を『伝統中国判牘資料目録』(仮称)として編纂・公刊することを目的としたものである。 初年度に引き続いて、2年目に当たる本年度も,当初の予定通りに,国内外での判牘史料の所蔵調査および資料収集を行った。国内では,平成17年11月10日から12日まで,研究代表者三木聰が東京大学東洋文化研究所において,主として大木文庫所蔵の判牘を中心に資料調査を行った。それらは従来,すでに紹介済みのものであるが,より詳細な書誌データおよび史料内容の調査が求められていたものである。 海外調査については,平成17年9月18日から同28日までの期間,代表者三木および研究分担者津田芳郎・松下憲一・山本英史の4名が中国の上海市および南京市を訪れ,主に上海図書館・南京図書館の二機関において資料調査を行った。昨年の北京調査と同様に,従来,あまり顧みられなかった普通古籍を中心とした判牘史料の調査を実施したが,併せて若干の善本調査も行い,多大な成果を得ることができた。平成17年12月25日から同28日まで,三木・津田二名は他プロジェクトの関連で訪問した台湾の中央研究院近代史研究所・国家図書館(ともに台北市)で補足的な調査を行った。また,平成18年3月17日から同23日まで,三木・津田・松下の三名が中国北京市に所在する中国国家図書館において,特に貴重な善本とされる明末清初期の判牘史料の調査を行った。 明清時代に限った場合,これまで存在の知られていた判牘の数は70種余であったが,初年度終了段階では140種弱に,また本年度終了段階には180種余に上る判牘史料を確認することができた。併せて、初年度調査に関わる成果の一端として,後述の「研究発表」欄に記した如く,三木聰は新たに発掘した判牘の史料紹介「清代順治・康煕年間の判牘史料四種について」(『北大史学』45号)を,また津田芳郎はこれまでの自身の判牘研究の集大成ともいうべき『訳注『名公書判清明集』戸婚門』(創文社)等を公刊した。
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Research Products
(5 results)