2006 Fiscal Year Annual Research Report
21世紀"共成"システム構築を目的とした社会文化的な"島々"の研究
Project/Area Number |
16402031
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Research Institution | Chuo University |
Principal Investigator |
新原 道信 中央大学, 文学部, 教授 (10228132)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
古城 利明 中央大学, 法学部, 教授 (70055185)
中島 康予 中央大学, 法学部, 教授 (90217729)
川原 彰 中央大学, 法学部, 教授 (30224819)
柑本 英雄 弘前大学, 人文学部, 助教授 (00308230)
田渕 六郎 名古屋大学, 環境学研究科, 助教授 (20285076)
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Keywords | 共成(codevelopment) / 共生(convivenza) / 社会文化的な島々 / 社会的排除 / アイデンティティの複合性・重合性 / 間国境地域 / 境界領域 / メタモルフォーゼ |
Research Abstract |
グローバリゼーションのもとで頻発する異物・異端排除をめぐる諸問題に対して、衝突・混交・混成・重合しつつ共存する「辺境」ヨーロッパの"共成"の"智"を明らかをすることを目的として、平成16〜17年度の研究成果(地域自治・自立、国際地域間協力、地域住民のアイデンティティの複合性・重合性についてのオーランド調査とサルデーニャ調査、イタリア北東部の都市ゴリツィアとトリエステ、国境を越えたスロヴェニア側の隣接地域であるノヴァ・ゴリツァとブルダ、さらに現在はクロアチア領となっているイストリア半島のリエカ、プーラの地域調査をふまえ、本年度は、最終的にとりまとめの調査研究として、下記の活動をおこなった。 1.9月に藤井達也がトリエステ滞在中の鈴木鉄忠に助力を仰ぎ、精神保健衛生部門を中心にインテンシブな聴き取り調査をおこなった。 2.11月に新原との打ち合わせをふまえた研究協力者のAlberto Merlerと鈴木鉄忠・井上直子に助力を仰ぎ、この三名に加えて古城利明と新原道信が、コペル大学、ロヴィニィの歴史研究所、サッサリ大学の協力のもとにイストリア半島(スロヴェニア領のコペル、イゾラ、ピラン、クロアチア領のウマグ、ポレチュ、ロヴィニィ、ラビン、パツィン)において、新原道信と藤井達也がサルデーニャ(サッサリ)において、インテンシブな地域調査・聴き取り調査をおこなった。 3.これと並行して、フランスとの国境隣接地域であるヴァッレ・ダオスタ州において、言語政策・多言語使用の実態に関するインタビュー調査、資料収集をおこなった。 4.これと並行して、ヨーロッパ社会の文脈とはことなる場所であるニューヨークにおいて、"社会文化的な島々(isole socio-culturali)"の形成のあり方を比較のためのインタビュー調査、資料収集をおこなった。 5.これまでの調査研究の成果と理論研究の成果の一部を下記の形で発表した。 6.今後の調査研究の方向として、<境界領域のメタモルフォーゼ>という鍵概念が析出された。
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Research Products
(7 results)