2004 Fiscal Year Annual Research Report
学生・教師の満足度を高めるためのFD組織化の方法論に関する調査研究
Project/Area Number |
16402040
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (B)
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Research Institution | Nagoya University |
Principal Investigator |
夏目 達也 名古屋大学, 高等教育研究センター, 教授 (10281859)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
池田 輝政 名城大学, 人間学部, 教授 (90117060)
井手 弘人 長崎大学, 大学教育機能開発センター, 講師 (70324374)
佐藤 浩章 愛媛大学, 大学教育総合センター, 講師 (10346695)
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Keywords | FD / 授業改善 / 能力開発 / TA / アメリカ合衆国 / オーストラリア / ニュージーランド / オランダ |
Research Abstract |
本研究の目的は、授業改善を通じて学生・教員の満足度や、学習・教育効果向上に結びつくFDのあり方につき研究することである。今年度は、FDプログラムの開発・実施方法等に関する先進的取り組みをしているアメリカ、オーストラリア、ニュージーランド、およびオランダの主要大学を訪問し、FD担当部局の関係者に対し聞き取り調査を行った。 ・2005年2月にアメリカのペンシルバニア大学、ブラウン大学等を訪問し、聞き取り調査を行い、以下の点を明らかにした。(1)FDの対象として新任教員、院生、TAを重視している、(2)教員のFD参加促進のための細かなノウハウを蓄積している、(3)各教員に個別の対応を行っている、(4)対象者別に対して、ウェッブ等を用いてきめ細かな情報提供を行っている。 ・2005年1月にオーストラリアのシドニー大学とメルボルン大学で聞き取り調査を行い、以下の点を明らかにした。(1)全学委員会を中心に各種WGを設置し全学でFDを促進している、(2)教員のニーズに対応した各種プログラムを開発・実施している、(3)新任教員にFD参加を義務化したり、FD修了認定証を教員昇進の参考資料とするなど、FDへの参加促進の制度がある。 ・2004年12月および2005年1月に、ニュージーランドのオークランド大学、ワイカト大学等にて聞き取り調査を行い、以下の点を明らかにした。(1)FD担当の専門センターを設置し、教育、研究、学内各種サービスに関する数多くのプログラムを開発している、(2)教員の職位・ニーズ等に対応してきめ細かなプログラムを開発している、(3)優秀教員を表彰する制度を政府が設けて、教員の教育活動への意欲向上を図っている。 ・2004年9月にオランダのトウェンテ大学にて聞き取りを行い、以下の点を明らかにした。(1)執行部の強力な指導力の下組織改革を実施している、(2)とくに新任教員や博士課程学生向けのFDを重視している、(3)教員の採用・昇進の差異に教育成果・業績を考慮している。
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