2004 Fiscal Year Annual Research Report
アジアにおける媒介動物の分布特性に基づく新興再興感染症の拡散経路の解明
Project/Area Number |
16406008
|
Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (B)
|
Research Institution | University of Fukui |
Principal Investigator |
高田 伸弘 福井大学, 医学部, 助教授 (90003409)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
藤田 博己 大原綜合病院, 附属大原研究所, 主任研究員
矢野 泰弘 福井大学, 医学部, 助手 (60220208)
斎藤 あつ子 神戸大学, 大学院・医学系研究科, 助教授 (00223131)
岩崎 博道 福井大学, 医学部附属病院, 講師 (10242588)
増澤 俊幸 静岡県立大学, 薬学部, 助教授 (10181645)
|
Keywords | 国際研究者交流 / 中国:台湾:タイ:フランス / 分子疫学 / 地理病理学 / ボレリア / リケッチア / バベシア / 寄生性ダニ類 |
Research Abstract |
前回の科研課題で解明できた東アジア共通のI.ovatus、北アジア共通のI.persulcatus及び東南アジア共通のI.granulatusの分布を基に病原体拡散経路を分子疫学的に追尾するため、年度前半は国内で大陸と関連強い地区、後半は中国周辺地域の調査を計画した。 1.福井市(2004年4月):班員全員が日本衛生動物学会にて前年までの調査成績を発表。 2.徳島県(同4月)及び長野県(5月):厚生科研班の協力で、前年からの継続として調査。 3.北海道、群馬県(同6月):北日本のボレリア及びバベシア分布を調査、帰路に北関東を視察。 4.屋久島(同6月):全班員及び関係者の参加で初年度班会議を開催、及び現地調査。 5.鳥海山(同7月):ボレリアの調査不足であった東北地方の日本海側において実施された。 6.白神山地(同7月):知見が不足していた東北北部において、関係のあらゆる分野から調査。 7.台湾(同9月):アジア太平洋Zoonoses会議でアジアのバベシアにつき発表、及び関係の調査。 8.トカラ中之島(同10月):生物地理上で本土要素の南限であるため、厚生科研班と共同で調査。 9.西宮市(同11月):衛生動物学会西支部会で、欧州共通紅斑熱の本邦初確認を発表(仏と共同)。 10.島根県(同11月):大陸との関連で隠岐諸島及び同県本土側で厚生科研班と共同で調査。 11.八重山諸島(同12月):東南アジアヘの島道として石垣・西表島を予備的調査。 12.兵庫県(同12月):同県北部(和田山町)でバベシア及びツツガムシ分布の補充調査。 13.台湾(同12月):昨年の継続として、同島の北部〜中部の中・高山帯にて調査。 14.中国南部(2005年2月):大陸の南端で台湾に対峙し自然度も高い福建省と浙江省で調査。 15.薩南諸島種子島(同3月):本土要素の南限地帯の1つとして予備的調査。 以上、前回の課題で調査不足であった地域を中心に試料の補充ができ、特に、今回の課題から追加されたバベシア症分野に重点を置くことができた。得られた試料は各研究室にて継続して分析中である。
|
Research Products
(29 results)