2004 Fiscal Year Annual Research Report
HIV感染症の進展に対する抗酸化物質の抑制作用の検討-タイ王国におけるコホールト研究-
Project/Area Number |
16406017
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (B)
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Research Institution | Gunma University |
Principal Investigator |
星野 洪郎 群馬大学, 大学院・医学系研究科, 教授 (00107434)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
清水 宣明 群馬大学, 大学院・医学系研究科, 講師 (70261831)
大上 厚志 群馬大学, 大学院・医学系研究科, 講師 (80260107)
田中 淳 群馬大学, 大学院・医学系研究科, 教務員 (20321953)
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Keywords | HIV-1 / 抗酸化剤 / 緑茶抽出物 / Viral load / チェンマイ大学 |
Research Abstract |
HIV-1感染症の進展に抗酸化物質、特に緑茶抽出物が作用するか、HIV-1感染者に協力を願い、検討することとした。そこでHIV-1感染者が多い北部タイにあるチェンマイ大学と共同研究がどのように進められるか検討した。一方細胞培養系で茶の抽出物に抗HIV-1効果があるか検討した。 (1)チェンマイ大学を受診しているHIV-1感染者あるいはチェンマイ大学から連絡のとれる無症状期のHIV-1感染者について、協力がえられる可能性についてチェンマイ大学病院担当者と検討したところ、HIV-1陽性の献血者のリストがあり、感染者に接触できることが明らかになった。そこでこのリストもとに緑茶抽出物の投与が可能であるか検討した。まず、群馬大学およびチェンマイ大学の倫理委員会の審査が必要であることが明らかとなった。群馬大学については倫理委員会の審査を終了した。 (2)緑茶抽出物関連の物質の抗HIV-1作用を培養系で検討した。Epigallocatechin(EGC),epicatechin gallate(ECG),epigallocatechin galate(EGCG),また緑茶抽出物(GTE)に弱い抗HIV-1作用を認めた。 (3)他の茶関連の抽出物について更に検討した。タイ産の緑茶4種、発酵茶1種、紅茶1種、赤茶1種、および日本産の緑茶2種、紅茶1種について、それぞれの抽出物の抗HIV-1活性を検討した。これらの茶抽出物は、そのcatechin含量に比例して抗HIV-1活性が認められた。また、catechinを含まない赤茶抽出物にも同様な抗HIV-1活性が認められた。catechin以外の抗HIV-1活性を持つ物質については今後の検討が必要である。
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Research Products
(2 results)