2005 Fiscal Year Annual Research Report
HIV感染症の進展に対する抗酸化物質の抑制作用の検討
Project/Area Number |
16406017
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Research Institution | Gunma University |
Principal Investigator |
星野 洪郎 群馬大学, 大学院・医学系研究科, 教授 (00107434)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
清水 宣明 群馬大学, 大学院・医学系研究科, 講師 (70261831)
大上 厚志 群馬大学, 大学院・医学系研究科, 講師 (80260107)
藤木 博太 徳島文理大学, 薬学部, 教授 (60124426)
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Keywords | HIV / 抗酸化剤 / 緑茶 / タイ / コホールト研究 |
Research Abstract |
HIV-1は、CD4とコレセプターを介して細胞に感染する。HIV-1の標的細胞指向性を決定する因子であるコレセプターについて、実験レベルでマクロファージ感染に必要なCCR5と、樹立T細胞株感染に必要なCXCR4が感染動態を決定する上で重要とされてきた。欧米ではサブタイプBのHIV-1による感染が多いが、アジア、インドでは、サブタイプAEやCが主流で、そのHIV-1感染では、有症期の感染者においても、CXCR4以外のコレセプターが使われる可能性が指摘されている。また、アジア、インドにおいては、母子感染による子供へのHIV-1感染の拡大が懸念されている。 サブタイプAEのHIV-1感染者の末梢血から分離されたHIV-1について、我々が最近同定したコレセプターであるCCR9B、D6、FML1、XCR1、およびAPJ、CCR8、CXCR5、GPR1、RDC1などの利用性を調べた。FML1を使うウイルスが高頻度に検出された。 タイでは、限られた数のジェネリック薬の抗HIV剤が政府から主に提供されている。このような状況で治療されているHIV-1感染児の血中のHIV-1量を測定した。多剤併用療法を受けている子供のウイルス量は、検出限界以下であった。一方、未治療の子供からは、ウイルスが容易に検出できた。今後は、時間経過を追いながら、薬剤耐性ウイルスの出現に注意しながら研究を継続する予定である。 抗酸化作用を持つ緑茶成分について、抗HIV作用を検討した。弱いながら、抗HIV-1作用が認められた。今後、尿中の8-hydroxudeoxyguanine(8-OHdG)の濃度を定量し、酸化ストレスの状態とHIV-1感染者の病気の状態との関連を明らかにする予定である。
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Research Products
(5 results)
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[Journal Article] Formation of vesicular stomatitis virus pseudotypes bearing surface proteins of hepatitis B virus.2005
Author(s)
Saha, M.N., Tanaka, A., Jinno-Oue, A., Shimizu, N., Tamura, K., Shinagawa, M., Chiba, J., Hoshino H.
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Journal Title
J.Virol. 79
Pages: 12566-12574
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[Journal Article] Construction and in vitro characterization of a chimeric simian and human immunodeficiency virus with the RANTES gene.
Author(s)
Shimizu, Y., Okoba, M., Yamazaki, N., Goto, Y., Miura, T., Hayami, M., Hoshino, H., Haga T.
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Journal Title
Microbes Infect. (in press)