2004 Fiscal Year Annual Research Report
画像処理を用いた石器の3次元形状解析システムの開発
Project/Area Number |
16500150
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Research Institution | Yokohama National University |
Principal Investigator |
後藤 敏行 国立大学法人横浜国立大学, 大学院・環境情報研究院, 教授 (30234991)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
有澤 博 国立大学法人横浜国立大学, 大学院・環境情報研究院, 教授 (10092636)
植木 武 共立女子短期大学, 生活科学科, 教授 (20223448)
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Keywords | 三次元形状計測 / 空間コード化法 / 石器 / 遺物 / 鏡面反射 / 黒曜石 / 実測図 / 考古学 |
Research Abstract |
遺跡から出土される石器はすべてがデータとして記録保存される訳ではない。その大部分は解析されないまま単に倉庫などに保管されているのが現状である。遺跡から発掘される打製石器には、加工の痕跡である剥離面の輪郭や、リング(貝殻状裂痕)、フィッシャー(放射状裂痕)と呼ばれる特徴が残されている。これまで、出土された石器の解析は人手に頼って行われ、また、その解析結果も実測図とよばれる紙面に描かれた図面として記録保存されるのが一般的であった。本研究の目的は、半ば死蔵されている膨大な量の石器を計算機を用いて自動解析することにより、研究に活用できる方法を開発することにある。 一方、石器の素材として重要な黒曜石は鏡面物体であるために拡散反射物体を対象とした従来の3次元計測技術の適用が困難という問題があった。本研究において平成16年度は、この問題に対して、鏡面物体の3次元表面形状の計測システムと、石器の内部特徴を画像化する手法について検討を行なった。具体的には、3次元形状計測の光学/撮像系として、照明として液晶ディスプレイを用い、回転ステージと光源の移動機構を利用することにより、対象物の全周囲を異なる位置から照明できるようにするとともに、ハーフミラーを用いてカメラと照明の干渉を回避できるコンパクトな光学系を設計するとともに、計測光学系の試作をした。さらに、試作した計測光学系で観測した画像系列をもとに、黒曜石などの鏡面物体の3次元表面形状計測を高精度で行う手法を開発した。さらに、計測光学系を用いて、石器の特徴を画像化する方法を検討するとともに、石器の輪郭形状や内部特徴を検出するシステムの開発を進めた。さらに、計測した表面法線分布をもとに、石器の接合判定を行なう方法について検討を進めた。
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