2004 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
16520075
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Research Institution | Yokohama National University |
Principal Investigator |
木下 長宏 国立大学法人横浜国立大学, 教育人間科学部, 教授 (60125193)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
大里 俊晴 国立大学法人横浜国立大学, 教育人間科学部, 助教授 (40303060)
BERNDT Jaqueline 国立大学法人横浜国立大学, 教育人間科学部, 助教授 (00241159)
榑沼 範久 国立大学法人横浜国立大学, 教育人間科学部, 助教授 (20313166)
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Keywords | 戦争 / 芸術 / 大衆文化 / 美術館 / 映画 / フランス / ドイツ / アメリカ |
Research Abstract |
平成16年度は、それぞれの研究分担者が、基礎的な調査を行なうことに専念した。 木下は、1930年代における日本とフランスの知識人のあいだにみられる「戦争」に関する意識・言説が、それぞれの「芸術」論にどのように反映・作用しあっているか、あるいは、そういった知識人の「芸術」論が当時の「戦争」観にどのような作用を及ぼしたか、特にその背景の動向について調査研究を進めている。平成17年1月にはフランスへ出張、各種図書館・美術館で調査を行った。 大里は、20世紀の反戦思想が、主にアメリカの大衆文化にどのような影響を与え、それが更にフランスにどのように影響したかを、特こ音楽の面から解析している。平成17年度はフランスを中心に、テーマに沿って可能な限り広く欧米のポビュラー音楽の資料を収集した。現在、資料は整理段階にあるが、音楽雑誌等の文献のみならず、レコード、CD等の音資料も収集して分析に役立てる。また、平成17年度には、実際にフランスに行って国会図書館等で文献に当たる予定である。 ベルントは、第二次世界大戦前後のドイツにおける美術館活動における「戦争」と「芸術論」の関係について調査を進めている。特に平成16年度は、第二次世界大戦前後を中心とするドイツ・ベルリン東洋美術館の歴史、及び、「フリッツ・コレクション」展をめぐる戦争責任と現代美術収集の問題について現地調査を行った。 榑沼は、ジェームズ・J・ギブソンが第二次世界大戦期のアメリカ合衆国空軍において、ハリウッドの映画技術と連携しながら、映画を飛行士の選抜テスト・訓練に活用していった史実の掘り起こし/読み直しを中心に、「視覚文化」と戦争との関係を歴史的・文化的なコンテクストから検証する作業を行った。平成17年度には未入手の資料収集のために、合衆国での現地調査を予定している。
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Research Products
(7 results)