2004 Fiscal Year Annual Research Report
大規模山火事後インドネシアのアブラヤシ中核農園を通してみる開発と環境
Project/Area Number |
16520509
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Research Institution | Hosei University |
Principal Investigator |
中島 成久 法政大学, 国際文化学部, 教授 (80117184)
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Keywords | アブラヤシ・プランテーション / サウィット・ウォッチ / リアウ州 / 山火事 / 土地問題 / ランド・クリアリング / 低湿地帯 / 外国投資 |
Research Abstract |
平成16年度は主に次の活動を行なった。 (1).ジャカルタでの情報収集活動 ジャカルタ近郊のボゴールにあるNGO, Sawit Watch(旧Friend of the Earth)を二回訪ね、関係者とのインタビューおよび「サウィット・ウォッチ」所蔵の文献のコピーを行なった。 (2).リアウ州におけるアブラヤシ中核農園の実態調査 (2)-1.リアウ州では今でも、アブラヤシ・プランテーションの開発に伴うランド・クリアリングland clearingの後、大量の根株、材木をそのまま焼却している。そのため、リアウ州全域において、火災にともなうヘイズが空の交通と人々の健康に大きな影響を与えている。また、アブラヤシ・プランテーション開発に際して、伝統的な土地権を無視して開発を強行しているケースが多数あり、土地をめぐる紛争が耐えない。こうした情況は、1997-98年の大規模山火事当時と基本的には変わっていない。 (2)-3.リアウ州における「低湿地帯」の開発の実態調査、低湿地帯には最初、森林開発権が設定され、その後アブラヤシ・プランテーションが開発される。だが、低湿地帯はいたるところで火災を起こしていて、政府の警告にもかかわらず、97-98年当時の教訓が生かされてない。 (3)リアウ州のアブラヤシ・プランテーションに投資している資本の分析、主にマレーシア資本とヨーロッパ(ドイツ、オランダ)資本の実態についての分析。こうした外国資本は、リアウ州での山火事に対して、いかなる対策をもっているのか、もしもっている場合、その政策がなぜ効果がないのかなどの原因を探ることが肝要。
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