2005 Fiscal Year Annual Research Report
公立学校における学校スタッフの協働に関する研究-開かれた学校という視点から
Project/Area Number |
16530528
|
Research Institution | Japan Women's University |
Principal Investigator |
坂田 仰 日本女子大学, 家政学部, 助教授 (70287811)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
黒川 雅子 日本女子大学, 家政学部, 学術研究員 (90339482)
|
Keywords | 学校スタッフ / 開かれた学校づくり / 協働 / 司書教諭 / 学校栄養職員 / 養護教諭 |
Research Abstract |
研究最終年度にあたる今年度は、学校スタッフの協働に関わる質問紙調査及びヒアリング調査とその調査分析を行った。前年度、福島県原町市教育委員会の協力を得て行った原町市が設置する全小中学校の全教職員を対象とした質問紙調査の分析結果より、児童・生徒の心の問題への対応という緊急を要する課題に対しては協働の実施が見られている一方、学校図書館運営に関しては、司書教諭が配置されたとはいえ、教職員間における協働の実施が十分でないことがわかった。 この結果が地域性によるものであるのか否かを把握するため、今年度はさらに、和歌山県教育センターの協力を得て、中核市である和歌山市と和歌山県下の市町村の小中学校の中から22校の教職員を対象に質問紙調査を行った。また、校長会の協力を得て、政令指定都市である静岡県静岡市の小中学校の中から40校の教職員を対象に質問紙調査を行った。 調査結果の分析を通じて、地域特有の慣行は当然あるものの、協働実施の傾向に特に大きな差異は見受けられなかった。現在、教員は、過去に経験したことがないほど多忙感に苛まれており、時間を捻出することができないという共通の悩みが判明した。そのため学校経営上、あらゆる場面において協働の重要性を感じるという教員は多いものの、協働を実施する場面は限られる傾向にあることがわかった。養護教諭との児童・生徒の心の問題に関するケアにおける協働・食育に関連した給食指導を中心とした協働については実施率が高い一方、学校図書館に関する協働の実施率は低いことが明らかとなった。
|
Research Products
(5 results)