2005 Fiscal Year Annual Research Report
ヴィジュアル教材提供を通しての教員コミュニティ参加プログラム研究
Project/Area Number |
16530559
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Research Institution | Hokkaido University of Education |
Principal Investigator |
南部 正人 北海道教育大学, 教育学部旭川校, 助教授 (00218075)
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Keywords | 教師教育 / 美術教育 / 正統的周辺参加 / 学校を開く |
Research Abstract |
1.本年度の目的は、「対話を通しての制作プロセス」のモデルを提示することである。筆者は「へき地小規模学校における造形支援の研究」においてへき地小規模学校と教員志望学生とがインターネットを媒介とした共同制作プログラムを提案運営した。このプログラムの中で、共同制作に習熟していない学生が支援を行う場合に、不具合が多発した。不具合の内容は様々であるが、児童生徒の提案のみを受け入れる、一方的に学生の提案を押しつけるなどがそれである。主に、相互関係の中で制作を行うことの問題であった。 「対話を通しての制作プロセスモデル」提示することが、相互関係的に制作するプロセスを理解するために必要であると考えた。特に対面で共同制作を行う場合と異なり、インターネットを媒介とする場合には、限られた情報をもとに推測、思考、判断を行うので、全体を見通したプロセス把握が必要となる。ここで示したモデルは、この見通しを獲得するのに有効であった。また、制作プロセスが、定められた作業手順を行うだけに止まらず、創造的な質を目指すことからプロセス要素を示すことに加えて、質的な高まりを示す要因を示した。 2.プロジェクト運営の基礎理論である「正統的周辺的参加理論」の実践的展開として「開かれた学校」を検討した。(1)「開かれた学校」言説が示す、「目指すべき学校と地域の関連」の諸条件を整理し、(2)事例研究として「教員10年経験者研修における、教員と大学との関連」を示し、(3)「学校と地域社会との関連」が教員の学習を促すモデルを状況的学習理論に沿って描いた。
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Research Products
(1 results)