2006 Fiscal Year Annual Research Report
ヴィジュアル教材提供を通しての教員コミュニティ参加プログラム研究
Project/Area Number |
16530559
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Research Institution | Hokkaido University of Education |
Principal Investigator |
南部 正人 北海道教育大学, 教育学部, 助教授 (00218075)
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Keywords | 教師教育 / 美術教育 / 正統的周辺参加 / 開かれた学校 |
Research Abstract |
(1)本研究では、美術教育関連の教員志望学生が、遠隔地域のへき地小規模校教員に対して、小中学校の授業で利用する「ヴィジュアル教材」を提供し教員コミュニティに参加するプログラムを開発し運営する。 この開発・運営を通して、教員志望学生が教員コミュニティに周辺的に参加するための対話的表現能力・技能の基礎的構造と適用範囲を明らかにする。 (1)本年度は、全体プログラムを運営した。順次ヴィジュアル教材の提供数を増やし、教材内容も拡大し、小学校図画工作対応させた。 (2)教員養成プログラムとしての側面は以下の通りである。地域の教員から示された題材を理解し、ヴィジュアル教材へと構成する過程で教授内容と教授方法の統合が図られたことが確認された。これは、単に教材作りの補助に終わらず、美術教育関連学生がその専門性を生かして、実務的に授業に対して責任を持った。こうした周辺的参加を通して教員コミュニティへの成員意識を高め、現場の教員が持っていない技能を示すことで、教員から指導を受けること以上に参加意識を高めることができた。 (3)理論枠組みの研究では、「開かれた学校」概念に焦点をあて、「正統的周辺参加理論」の深化を目した。結果として、「開かれた学校」を実践する教師は、「実践的思考」により、学校を学習する共同体として質的に高め、教員コミュニティへ参加する人々を励まし、目標を設定し、有効な援助を行いながら、組織構成員として受け入れていった。
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Research Products
(1 results)