2005 Fiscal Year Annual Research Report
調和解析的方法によるローレンツ空間上の作用素の研究
Project/Area Number |
16540134
|
Research Institution | Yamagata University |
Principal Investigator |
佐藤 圓治 山形大学, 理学部, 教授 (80107177)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
森 正氣 山形大学, 理学部, 教授 (80004456)
水原 昂廣 山形大学, 理学部, 教授 (80006577)
仲田 正躬 山形大学, 理学部, 教授 (20007173)
河村 新蔵 山形大学, 理学部, 教授 (50007176)
勘甚 裕一 金沢大学, 理学部, 教授 (50091674)
|
Keywords | ヤコビ直交関数系 / ハンケル変換 / 除外指数 / 特異積分作用素 / ハウスドルフ次元 / カオス力学系 / メビウス変換 / チェザロ作用素 |
Research Abstract |
今年度の研究内容は、次の通りである。佐藤は、ヤコビ直交関数系に関する関数空間上の作用素とハンケル変換上の作用素との関係について研究した。関数空間をLp空間を含む空間であるLorentz空間として、その上の作用素について研究し、一般化した。また、単位円上のHausdorff-Youngの不等式についてLorentz-Zygmundの空間の場合に研究した。森は、これまでの与えられた超曲面と除外指数をもつ有理形写像の構成の問題と同時に、有理形関数の一意性定理についても研究している。これまで一意性集合の研究はあるが、一意性領域の研究はあまり無いように思われる。複素領域に非有界集合や可算無限個の領域を与え、そこに制限した条件から一意性定理を導くことについて現在構想中である。林、藤解氏との共同研究で複素平面での有理形関数の角領域での条件から一意性定理を導きある数学雑誌に投稿中である。水原は、Hardy空間の関数について、一般化Morrey空間の関数と一般化blockおよびCalderon-Zygmund作用素に関連した分解定理を示した。更に、その応用として,Calderon-Zygmund作用素との交換子の,一般化Morrey空間上の有界性について,局所可積分関数がBMO関数であることが必要であることの別証明を与えた。仲田は、ブラシュケ積の類似で表される有理関数の複素力学系について考察を行った。とくに、そのジュリア集合のユークリッド合同変換のもとでの不変性やハウスドルフ次元の評価など、幾何的・解析的性質に関する研究を中心に行った。河村は、カオス学系における確率密度関数の軌道についで研究した。また、一般化されたテント写像群における位相共役写像の性質をコンピュータにより実験し理論として証明を与えた。関川は、平面に作用するメビウス変換のなす列の収束集合と極限関数に関する結果、及び一般次元のメビウス変換に対する対応する結果を検討し、Beardonによるクリフォード代数についてのノートを参考にしつつ、メビウス変換のクリフォード行列を用いた表現の応用について研究中である。勘甚は、ハンケル変換に関する移植作用素の有界性を,ハーディー空間において示すとともに、この移植作用素がある条件を持つ関数を可積分関数に移すことを示し、それを用いて一般化したチェザロ作用素の有界性を証明した。また、ハーディー空間に属する関数のフーリエ係数に関して成立つハーディの不等式を、ヤコビ展開の係数に関して示した。
|
Research Products
(6 results)