2004 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
16540283
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Research Institution | Niigata University |
Principal Investigator |
泉川 卓司 新潟大学, アイソトープ総合センター, 助教授 (60282985)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
南園 忠則 福井工業大学, 環境生命未来工学科, 教授 (20028210)
大矢 進 新潟大学, 理学部, 教授 (90092676)
松多 健策 大阪大学, 大学院・理学研究科, 助教授 (50181722)
大坪 隆 新潟大学, 理学部, 助教授 (70262425)
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Keywords | 半導体 / 格子欠陥 / 原子ジャンプ / NMR / 不安定核 |
Research Abstract |
研究代表者らのこれまでの研究で、半導体Si中にイオンインプラントされたドーパントであるホウ素の同位体を用いた不純物原子の関与する欠陥の特徴的な挙動、すなわち欠陥を構成している原子が等価な位置間でジャンプしていることを明らかにしているが、本研究ではこの研究を発展させ、12B, Siに限らず様々なプローブ原子、ホストを用いてベータNMRによる系統的な研究を行い、半導体中の不純物原子のイオン植え込み位置及び動的な挙動-特に原子ジャンプ現象-を明らかにすることを目的としている。 本年度は可能な限り測定温度範囲を拡大するために、既存システムの改造を行った。特に加熱ヒーターの小型化・高出力のものへの変更、また温度コントロールシステムの調整等を行うことにより安定したコントロールが可能となった。これにより、これまでの温度の上限であった600Kから900Kまで加熱可能となった。また、偏極不安定核生成のためのホウ素ターゲット、リチウムターゲットの作成、偏極生成条件の検討を行った。フェルミ準位による相違を見るためSi, Geの不純物濃度の異なる数種の試料の準備調整を行った。また、本測定システムとほぼ同一システムを用いたパラジウム金属中のホウ素、窒素原子のナイトシフトの測定を実施し、これにより十分な不安定核の生成、および初期偏極量が得られることを確認した。その後、加速器装置の不具合があったため加速器利用が延期されたが、加速器の点検調整を行い復旧した。現在、加速器実験の継続に向け細部の調整を進めている。
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Research Products
(1 results)