2006 Fiscal Year Annual Research Report
耐環境・耐フレッティング疲労アルミニウム合金創成に関する研究
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16560087
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Research Institution | Toyama National College of Maritime Technology |
Principal Investigator |
水谷 淳之介 富山商船高等専門学校, 電子制御工学科, 助教授 (70166015)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
西田 友久 沼津工業高等専門学校, 機械工学科, 教授 (60156081)
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Keywords | フレッティング疲労 / アルミニウム合金 / 通常疲労 / 品質工学 / パラメータ設計 / 接線力係数 / 固体潤滑剤 |
Research Abstract |
アルミニウム合金のフレッティング疲労強度を向上させるための表面改質として、最初にアルマイト処理(硬質・軟質)、ウエットブラストなどの表面硬化に着目し、種々の処理条件を変えながらそれらを複合的に組み合わせて試験片表面に加工を施し、耐フレッティング疲労性について検討したが、表面改質による大きな効果は得られなかった。これらの試験中の接線力の観察によると、実験開始後の初期段階では接線力は低く表面改質の効果が見られるものの、応力繰り返しに伴い接線力は未処理材とほぼ同じ程度にまで増加するために、最終的にフレッティング疲労強度の向上に寄与できなかったものと考えられる。 そこで試験片と接触片の間の接線力低下の方法として両材料間の潤滑に着目し、接触片に長期間の応力繰り返しによる耐久性を考慮した固体潤滑剤を焼付けてフレッティング疲労実験を行ったところ、疲労強度は2倍程度に向上した。しかしながら、SN曲線によると、繰り返し数が5×10^6cy.以上では破断応力振幅が低下する傾向にあり、さらに固体潤滑剤の耐久性の向上が課題となった。そこで、耐フレッティング皮膜創成のために、この固体潤滑剤成分の組成割合、塗布条件の最適化を目的として、疲労劣化に強い固体潤滑剤のパラメータ設計を行った。計測特性は接線力波形とし、試験片への応力繰返しと吸湿による固体潤滑剤の劣化を誤差因子として、応力振幅を信号因子にとり実験を行った。標準SN比で接線力の劣化に対するばらつきを評価し、最適条件を求め、比較条件とともに確認実験を行った結果、良好な利得の再現性が得られた。また、実験当初固体潤滑剤メーカーから、固体潤滑剤の吸湿による性能の低下が指摘されたが、本実験よりフレッティング疲労強度の向上の効果にはほとんど影響がしないことも判明した。 以上の研究結果から、ロバストな耐フレッティング被膜として、市場での使用条件を考慮した固体潤滑剤および塗布条件を求めることができた。
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Research Products
(4 results)