2005 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
16560454
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Research Institution | Nihon University |
Principal Investigator |
遠藤 茂勝 日本大学, 生産工学部, 教授 (10059735)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
和田 明 日本大学, 大学院・総合科学研究科, 教授 (00210972)
落合 実 日本大学, 生産工学部, 助教授 (80120400)
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Keywords | 混相流 / 輸送 / 気液流 / エマルジョン化油 / 混気流 / 加速損失 |
Research Abstract |
本研究では回収物をスラグ流として輸送することを想定し現象を可視化し輸送モデルを検討することに重点を置き、清水と圧縮空気を用いた長距離気液二相流を対象にスラグ流の全流動損失を評価する目的で実験結果と運動量式を用いて主要な損失である液膜部の加速損失の評価を行った。実験では、内径38.0mm、長さ600.0mの透明パイプを用いて、圧力、速度等を測定すると共にLEDを用いた光透過量計測装置を考案し気液の判別を容易にしてその流況について検討した。実験は清水との空気流量比72通りで実験を行いそれらのデータの解析から加速損失特性について検討し、次のような結論を得た。(1)長距離管路内のスラグ流速度は気相膨張の影響を受け、スラグ発生地点の気液の容積流速よりも早くなり、気液の混合比に関係なく距離によって一義的に定まる。(2)スラグ流の先端部でスラグが液相を取り込むときの加速損失は全圧力損失に占める割合は大きく、粘性摩擦に関わる損失は少ないことが明らかとなった。(3)各地点における加速損失は気相流量を一定とした場合の液相の増大に対する増加傾向はほぼ直線的で、気液流量比がある値よりも小さい範囲では、加速される液相量が少ないために加速損失が著しく低減する領域が存在することがわかった。(4)(3)で述べた現象の境界となる気液流量比と気相フルード数の関係から液膜部の量が多いため加速損失が大きくなる領域と加速に関係する液膜部の量が少ないため損失が少なくなる領域に分けられ、その中間部分に過渡領域が存在することがわかった。(5)加速損失が多い領域での速度増加に伴う加速損失に関する結果から増加傾向の異なる3つの領域が存在し比較的緩やかに増加する条件と急激に増加する条件それに2領域の中間のほぼ一定の割合となる領域が存在することが明らかとなった。
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