2004 Fiscal Year Annual Research Report
地域公共施設における居場所形成及び施設利用を促す滞在空間のあり方に関する研究
Project/Area Number |
16560539
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Research Institution | Mie University |
Principal Investigator |
木下 誠一 三重大学, 工学部, 助手 (10362360)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
今井 正次 三重大学, 工学部, 教授 (60023321)
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Keywords | 地域施設 / 居場所 / 青少年 |
Research Abstract |
本研究は、平成16年度〜18年度の3カ年計画によるものであり、本年度はその初年度として、マクロ的視点から地域施設全般に対する不特定多数の利用者の居場所意識を捉える一方、ミクロ的視点では、今日、利用者属性の中で居場所の必要性が社会的にも課題となっている青少年を対象に、三重県内の地域密着型の居場所となっている小規模末端施設に焦点を当て、その居場所の実態と課題抽出を行った。具体的な内容は主に次のとおりである。 1)居場所としての地域公共施設について 社会生活の中で地域公共施設を含めたさまざまな居場所がどのように存在し、形成され、利用者自身の生活の中での位置づけを明らかにするため、駅前立地型のアスト津、市街地郊外型の三重県総合文化センターの滞在スペース利用者を対象にヒアリングを行った。その結果、ヒアリング回答から利用者の居場所は、家、職場、学校、習い事、外部空間、店、その他の大きく7種類の居場所が存在することがわかった。また、生活環境に見られる居場所を「内的要求」「人間関係」「物理的要因」「社会性」の関係から捉え、地域施設の位置づけを試みた。 2)青少年の居場所づくりについて 今後の居場所づくりの方向性を見出すため、三重県青少年居場所づくり事業を行う10施設を対象に、取り組みの実態を調査し、居場所空間の特徴と居場所での活動との関係、コーディネーターによる居場所運営上の問題点・留意点を整理し、支援団体の活動の特長から居場所の型の抽出を行った。その結果、居場所は、滞在型居場所、交流型居場所、目的型居場所3つの型に分類することができ、型別に空間的設えや運営的な配慮から計画の在り方を提示することができた。 今後は地域住民アンケート調査によって、施設利用以外の一般住民の意識を広く捉える一方、高齢者や主婦など属性別に居場所の特長を明らかにするため、さらに研究を深める予定である
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Research Products
(2 results)