2005 Fiscal Year Annual Research Report
逆ヘキサゴナル構造を有するメソポーラスシリカを用いた分離材料の開発
Project/Area Number |
16560662
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Research Institution | Kansai University |
Principal Investigator |
三宅 義和 関西大学, 工学部, 教授 (70111995)
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Keywords | メソポーラスシリカ / 逆ヘキサゴナル構造 / 分子鋳型法 / 連続ナノ細孔構造 / 吸着分離材 / サイズ選択性 / カラム分離 / 破過曲線 |
Research Abstract |
親油性のシリコンアルコキシド(テトラブトキシシラン)と界面活性剤を溶解した水溶液を撹拌相中で分散反応させることにより、直径が500μm程度の球状シリカ粒子を調製することができた。このシリカ粒子は、界面活性剤が油相に抽出され、シリコンアルコキシドの加水分解・重縮合反応により界面活性剤が分子鋳型となり、細孔径が数ナノメータで揃い、かつ比表面積が1,000m2/g以上のメソポーラスシリカ粒子であった。また、このナノ細孔は規則構造を有しており、通常、良く知られているヘキサゴナル構造(MCM41)とは、細孔とシリカ部分が逆となった逆ヘキサゴナル構造を有していることを明らかにした。このことは球状シリカ粒子中でナノ細孔が連結した構造であることを意味しており、分離膜や吸着分離剤として非常に有用な構造であることが期待できる。 本年度は、この逆ヘキサゴナル構造を有するシリカの分離特性を評価するために、主に二種類の評価を行った。 (1)カラム分離:界面活性剤を含浸した球状メソポーラスシリカ粒子をカラムに充填して、溶液中に溶解した疎水性の異なる有機物質)の分離特性(破過曲線、破過時間)を評価した。その結果、有機物質の疎水性の程度が大きくなるほど、破過時間が長くなった。これは界面活性剤の疎水基部分への可溶化によって分離が進行するためであることが判明した。次に、焼成した球状メソポーラスシリカ粒子をカラムに充填して分離特性を評価した。この系では分子サイズが大きくなるほど破過時間が短くなり、サイズ分離ができることを実証した。 (2)膜分離:シリカ粒子を調製する途中のテトラブトキシシランのゲル溶液をガラスフィルターの細孔中に含浸させて分離膜を調製し、カラム分離と同様な分離特性を評価した。カラム分離と同様に基質の疎水性および分子サイズによる選択性分離機能を実証した。
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Research Products
(1 results)