2004 Fiscal Year Annual Research Report
環境汚染微量有害物質の揮発度のデータベース作成および推算手法開発
Project/Area Number |
16560666
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Research Institution | Ube National College of Technology |
Principal Investigator |
福地 賢治 宇部工業高等専門学校, 物質工学科, 教授 (00117235)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
荒井 康彦 九州大学, 大学院・工学研究院, 教授 (50005435)
小渕 茂寿 山口大学, 工学部・応用化学工学科, 助教授 (30225560)
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Keywords | 相平衡 / 蒸気圧 / 無限希釈活量係数 / ガス・ストリッピング法 / 水 / フルオロエーテル / 微量有害物質 / グループ寄与法 |
Research Abstract |
本研究の平成16年度設備備品で購入したガスクロマトグラフ(GLサイエンスGC323W)とセミミクロ分析天秤(島津製作所AUW220D)を用いて、精度良く、再現性のある蒸気圧測定装置を作製した。現有の冷凍機付き恒温水槽(トーマス科学TRL-N11)で測定温度10〜50℃に±0.05℃で制御されたディリューター(平衡ガラスセル)中の有機化合物(純物質)がヘリウムガスでストリッピングされる。蒸気圧測定装置は、基本原理として重量法であり、本年度購入したガスクロマトグラフに組み込まれる四方切り替えコックと、流路出口に現有の冷凍機(ヤマト科学BD-25)で冷却されたガラス凝縮器(トラップ)から構成される。本研究の設備備品で購入したセミミクロ分析天秤によって、この蒸気量が正確に重量測定されるので、飽和蒸気圧を重量法から求めることができる。また、測定に際して温度および大気圧の精度が要求される。本研究では、現有の温度測定ユニット(横河製作所DA100)を用いて精度良く平衡セル内外の温度測定を可能にした。さらに、大気圧は、現有の精密気圧計(東京鈴木製作所T-60)で測定した。 始めに、装置の健全性を確認するために、蒸気圧データの豊富なジイソプロピルエーテルを測定した。10〜50℃の温度範囲で繰り返し測定し、再現性や測定精度等徹底的な予備実験により、実験方法および実験装置の検証を行った。次に、本年度は2種類の新規フルオロエーテル類(HFPTFEE:1,1,2,3,3,3-Hexafluoropropyl 2,2,2-trifluoroethyl ether, NFBME:Nonafluorobutyl methyl ether)を10〜50℃で測定した。本年度、無限希釈活量係数は現有の装置を用いて測定した。水中およびヘキサデカン中の2種類のフルオロエーテル(HFPTFEE,NFBME)の無限希釈活量係数を10〜40℃の温度範囲で測定した。蒸気圧式はAntoine式、無限希釈活量係数は修正ASOG式を適用し、研究成果の一部を10th APCChE(平成16年10月、北九州市)と第25回日本熱物性シンポジウム(平成16年10月、長野市)に発表した。平成17年度、本装置に無限希釈活量係数測定部を付設する計画である。
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Research Products
(1 results)