2004 Fiscal Year Annual Research Report
細胞膜アミノペプチダーゼのヒト組織における局在と病理診断への応用
Project/Area Number |
16590274
|
Research Institution | Nagoya University |
Principal Investigator |
長坂 徹郎 名古屋大学, 大学院・医学系研究科, 助教授 (40262894)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
野村 誠二 名古屋大学, 大学院・医学系研究科, 助教授 (20242860)
|
Keywords | アミノペプチダーゼ / 免疫組織化学染色 / 子宮内膜癌 / 前立腺癌 / 尿細管 |
Research Abstract |
病理診断部門においてファイリングされている病理組織検体のパラフィンブロックから、固定が良好で、組織が十分量あるパラフィンブロックを選び、主要な臓器の正常組織ブロックおよび各種臓器より発生する代表的な悪性腫瘍多数例を含むブロックをパラフィンブロックアレイヤーで作製した。アミノペプチダーゼに対する抗体はCD10,CD26に関しては、市販のモノクローナル抗体を購入した。P-LAPおよびAPAに対する抗体はクローニングされているcDNAライブラリィから標的とするアミノ酸配列を決定し、抗ペプチド抗体を作製した。市販の抗体および抗ペプチド抗体ともに反応性は良好で、自動免疫染色装置を用いて上記の正常組織、腫瘍組織の染色を行った。免疫染色の抗原賦活化の際には、備品として購入したマイクロウェーブ試料作製装置を用いた。染色正常組織においては腎組織においてそれぞれのアミノペプチダーゼの局在に違いが見られ、特にP-LAPは、従来近位尿細管に優位とされていたがむしろ遠位尿細管に優位に存在することがわかった。各種網のペプチダーゼの腎組織における局在の違いについては投稿準備中である。各種腫瘍組織については、P-LAPの染色性と子宮内膜癌の組織学的悪性度および予後との間に相関性を見出し報告した。P-LAPは前立腺癌においても高率に発現しており、組織学的に分泌所見を有する腺癌に有意な染色性が得られているので、染色性と既知の前立腺癌マーカーであるPSAやPSAPとの間に相関がないか、予後との間に相関がないか検討中である。正常臓器および腫瘍臓器から発生する悪性腫瘍については、染色は完了しており、現在陽性部の局在と染色性について検討し、投稿を準備している。
|
Research Products
(4 results)